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20年前と少しも変わらない韓国の容姿至上主義

登録:2016-02-15 23:54 修正:2016-02-16 07:15
ハンギョレ・女性民友会の共同企画 
「やってみれば」変わります

 10年経てば山川も変わるというのに、容姿を重視する社会のムードは20年経ってもなにも変わっていなかった。

容姿に関する意識調査 資料:韓国ギャラップ //ハンギョレ新聞社

 世論調査機関の韓国ギャラップが1994年から2015年まで10年周期で実施した「容姿と整形手術に対する認識調査」結果によれば、生きていく上で容姿が及ぼす影響が「非常に、またはある程度重要だ」と答えた比率が、1994年87%、2004年87%、2015年86%とほとんど変化せずに高水準を維持したことが分かった。

10人中8人が「容姿が重要」
「容姿に気を遣う」という回答が増加
否定的に評価される「容姿不安感」

 自身の容姿に「気を遣う」と答えた比率はますます増加傾向にある。 「自分の容姿にどのくらい気をつかいますか」という質問に「非常に、またはある程度気をつかう」と答えた比率が56%→58%→64%と増加傾向を示した。

 容姿を重視する社会のムードは自身の容姿のために他人から否定的評価を受けるのではという緊張感を呼び起こすなど、「容姿不安感」を持たらしている。 高麗大学のイム・インスク教授(社会学)が昨年8月に韓国社会学会に掲載した論文「容姿差別社会の容姿不安感と老化不安感」によれば、回答者が5点満点で平均2.10点の容姿不安感を感じていることが明らかになった。 調査に参加した男女1008人(平均年齢45歳)は「年齢が若いほど」、「容姿によって不当な扱いを受けた経験があるほど」、「人生において容姿が重要と認識するほど」、「韓国は容姿で人を判断する社会と感じるほど」容貌不安感が高いことが分かった。

 イム教授は「単純な不安感ではなく心理的障害などの精神疾患を測定する尺度で2.10点という数値は決して低いと見ることはできない。これは単純に個人が感じる病理的症状ではなく、韓国の容姿至上主義が影響を及ぼした“社会的”不安だ」として、「容姿関連産業の発達により“誰でも努力さえすれば外見を整えられる”という認識が広がり、容姿による社会的排除が正当化されてもいる」と憂慮した。

キム・ミヒャン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/730527.html 韓国語原文入力:2016-02-15 20:55
訳J.S(1006字)

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