登録 : 2015.12.29 09:30 修正 : 2016.01.01 09:35

中国人を母に持つ日本代表の島田茂事務総長 
「南京で起きた虐殺は許されない」

南京虐殺記念館を訪ねた島田茂事務総長(右)=日本YMCA連盟提供//ハンギョレ新聞社
 その写真の前で、彼はしばらく肩を落としていた。写真は1937年12月の南京大虐殺の現場で、日本軍に殺された子供を抱いている父親の姿を映し出していた。20日、中国の南京市にある「南京大虐殺犠牲同胞記念館」を訪ねた日本YMCAの島田茂連盟事務総長は、しばらく写真の前を離れることができなかった。南京大虐殺に関し、島田氏には特別な理由があった。島田氏は「軍人だった父は戦争中の1940年代に中国人の母に出会って結婚した。日本人として生きてきた私は、大虐殺の現場を見たくないと思いながら、中国人の血を持つ私はそれが許されるべきことなのか考えるようになった」と語る。

3カ国の青年が南京大虐殺記念館を訪ねる
日本軍に殺された子供の写真に動けなくなる
「虐殺現場は避けたかったが訪問することに」

日本の会員たち「中国人の傍で緊張」
中国の青年代表「憤りより議論を」
韓国の大学代表は自転車巡礼を提案

 南京大虐殺記念館は、生存者の証言などを基に日本人がいかに中国人を虐殺したか具体的に見せていた。当時の日本軍は、女性たちを強姦し、人を生殺しにすることもあった。ガソリンを撒いて殺すこともあれば、刀で切り殺す競争までしたという。2007年に南京大虐殺70周年に合わせ拡張・開館した記念館は、虐殺された市民の遺骨が発見された窪みの「萬人坑」に建てられた。建築工事の際、その窪みで幾重にも積み重なったまま発掘された子供や女性の遺骨をそのまま見せるガラス館の展示もある。記念館前に建立された碑石には「300000」という犠牲者数が大きく彫刻されている。このため日本は展示内容に対する検討を公式に要請するなど、中国当局と外交摩擦を起こしてきた。

 横浜YMCA所属の薩摩藤太氏も「記念館を見て、中国人がこの事件に対してどう感じ、日本人をどう思っているのか不安なばかりだった。周辺にいる人たちが『日本』という単語を口にするたび傍で緊張した」と話した。彼らはみな第6回韓中日YMCA平和フォーラムに参加した日本の会員たちだ。2004年に韓国YMCAの提案で済州(チェジュ)島で始まり、2年ごとに3カ国を巡回して平和フォーラムを開いている。韓国YMCAのイ・チュンジェ全国連盟事務総長は「2年前に開かれた広島平和フォーラムで南京を次の開催地に決めた。日本の会員たちには不便な場所になるけど、大きな勇気を出してくれた」と話す。

 今回のフォーラムの最も大きい意義は、加害者である日本人が共に痛みの現場を尋ね、歴史を通じて未来を模索していくことにあった。29人の日本YMCAの会員たちはこの日、平和の象徴の折鶴を「北東アジア平和祈願」という言葉とともに記念館に捧げた。

 この日、記念館を訪ねた40人余りの韓中日3カ国の青年は意見を交わす時間を持った。先に沈黙を破ったのは中国の青年だった。中国人のペン・シアオジュアン氏(34)は「南京大虐殺記念館を見て、それぞれの国によって異なる考えを持ったかと思う。日本の人たちは、実際ここを訪れる前までは、本当にそんなことが起きたのか疑いを持った人もいるかもしれない」と語り、こう続けた。「もちろん怒りがこみあげたけど、私たちの怒りは日本国民に向けられたものではなく、この大虐殺を認めない日本政府に向けられたものだ。今、3カ国の青年たちがしなければならないのは、まずは憤りを抑え、事件を知って議論することだ」

 これに対し日本の会員の澤野ジュンジ氏(30)は、「人間がどういう状況に陥ればこんな問題を起こすのかについて、多くのことを考えた」と語り、「今後は青年が集まり、どうすればこうしたことを繰り返さないようにできるか悩まなくてはならない」と提案した。

 3日間南京で開かれた今回のフォーラムで最も強調された単語は、主題にある通り「平和」だった。小さな行動ではあるが、各国の青年が集まり、平和のための具体的な行動を考えてみようというものだ。ウ・イェジ韓国大学YMCA全国連盟総務(21)は「近頃の若者たちは就職難などに追われ、平和ついて考える機会があまりない。こうして3カ国の青年が集まり、私たちが平和のためにできることを議論することに意味がある」とした上で、「毎年5月に韓国で青年たちが、平和が必要な非武装地帯や古里原子力発電所などを現地調査してきたが、韓国を越え韓中日の青年が自転車の平和巡礼をしてもいいのではないかと思い、今回のフォーラムでこれを提案した」と語った。2年後に開かれる第7回平和フォーラム開催地を光州(クァンジュ)広域市に決めた。

南京/ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-12-28 20:31

http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/723860.html訳Y.B

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