本文に移動

「私も政府のため眠れない」城南市長が大統領府に公開書簡

登録:2015-12-23 21:46 修正:2015-12-24 06:49
「3大無償福祉政策」巡り政府と衝突中のイ・ジェミョン城南市長 
イ・ジェミョン城南市長//ハンギョレ新聞社

 無償公共産後調理院(産後の養生のための施設)、無償の学校制服、青年配当、いわゆる「城南(ソンナム)市3大無償福祉政策」の施行を巡り政府と摩擦を生じさせているイ・ジェミョン京畿道城南市長が 22日、朴槿恵(パク・クネ)大統領に公開書簡を送った。

 イ市長の書簡は「数日前、大統領が法案未上程のために『眠れないでいる』という報道を見ました。私も最近ろくに眠れません」という文で始まる。イ市長はさらに「100万市民に公約した無償公共産後調理院、無償制服、青年配当の3大福祉政策は、市民が待ち望んでおり、さらに多くの国民が全国拡大を望んでいるのに、納得のいかない理由で中央部処が遮断し、立ち消えになる危機に直面したためだ」と、眠れない理由を説明した。

 イ市長は「協議過程で見られた政府部処の態度からして、大統領の決断以外には円満にこの政策を施行する方法がないという結論に至った」と公開書簡作成の理由を明らかにした。

 イ市長は政府の決定に対して4つの問題点を指摘した上でこう尋ねた。「福祉制限ではなく福祉拡大が憲法と法令の定めた国家の義務であるのに、政府はむしろこれを福祉縮小の根拠に悪用している。福祉妨害は明白な違憲的違法的な決定である。これまであれほど強調してこられた憲政秩序に対するこのような挑戦が、果して大統領の意思か」

 また地方交付税施行令を改定して地方自治体の福祉拡大に反対する政府の措置は「三権分立を否定する反民主的決定だ」と指摘した。 イ市長は「施行令でもって法秩序を崩すのは、憲法上の三権分立の原則と国会立法権を侵犯する反民主的なやり方だ。三権分立を否定して民主主義体制に危害を加えることが大統領の意思ではないだろう」と主張した。

 イ市長はまた、 65歳以上の高齢者全員に 20万ウォンずつ基礎年金を支給する事にした朴槿恵大統領の大統領選挙公約に言及して「福祉は拡大されるべきであり、全ての国民に普遍的に与えられるべきだというのが大統領の意思と思われる」とも述べた。

 イ市長は特に「城南市はこの福祉政策のために、増税も、政府支援要求も、他の福祉予算の縮小も、行なわない」として「不正腐敗を無くし、浪費的予算を節約し、脱漏した税金の取り立てを強化して作り出した内部の財源で施行する」と主張した。

 イ市長は「私も 100万城南市民を代表して市民の権益と自治権を守り通す義務がある。大統領が国民との約束を守らなければならないのと同じように、城南市長も市民との約束を守らなければならない」と強調した。イ市長は書簡の終りに「城南市の 3大無償福祉政策を計画通り施行できるようにしてほしい。はっきり言って事業施行日まで9日しかない」と、朴大統領の決断を求めた。

 城南市はこの日の午後、大統領府にイ市長名義の公開書簡を伝達した。

城南/キム・ギソン記者 (お問い合わせjapan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-12-22 17:33

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/722990.html?_fr=st1 訳A.K 

関連記事