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増えるすねかじり…韓国の高齢者32%が子供と同居

登録:2015-11-27 09:54 修正:2015-11-27 15:59
35%が「子供の独立が不可能」なため 
老後の準備をしているのは56%だけ

 学校を卒業し独立する年齢になっても就職できず、両親に経済的に依存するすねかじり、いわゆる「カンガルー族」が増加している。これに反し、60歳以上の両親の75.1%が子供と一緒に住みたがっていないことが明らかになった。就職難などで両親のもとを離れられない子供が増えている反面、両親の世代は子供と独立して老後を送りたいと思っているようだ。

子供と一緒に住む理由は?//ハンギョレ新聞社

 統計庁が26日発表した「2015年社会調査結果」によると、60歳以上の高齢者の31.6%が子供と一緒に住んでいることが分かった。同居理由では「子供の独立生活が不可能なため」という回答(34.2%)が最も多かった。2年前の2013年(29.3%)より4.9%ポイント増えた。青年の失業率が10%を超えるなど就職難が続く中、彼らの世代のための福祉政策も脆弱で、両親からの独立が遅れているものと分析される。

 両親が独立して生活するのが難しく一緒に住む場合も29.3%に達する。国民年金など福祉制度の導入が遅れている上、60歳以上の高齢者の老後の準備が不十分なことが原因だと見られる。60歳以上で老後の準備をしているは56.1%にとどまった。韓国の65歳以上の高齢者の貧困率は48.6%になり、経済協力開発機構(OECD)加盟国で最高水準だ。

 60歳以上の高齢者の75.1%は、今後は子供と一緒に住みたくないと答えた。2009年の62.9%から10%ポイント以上増えた。男性(77.4%)が女性(73.3%)より、都市(74.8%)より農漁村(76.1%)の居住者が子供との同居を避ける比率が高かった。高齢者が好む住居形式は自家(86%)が圧倒的だった。養老・療養施設を望むと答えたのは13.3%に過ぎなかった。

 また、10、20代が最も勤めたいと考える職場は国家機関(23.7%)であることが分かった。次に公企業(19.5%)、大企業(18.7%)の順となる。2年前の調査時より国家機関への選好度は5%ポイント減り、代わりに自営業(8.5%→11.5%)に対する選好度が増加したのが目につく。就業者の61%が、職場を失ったり離職しなければならない不安を普段から感じていた。非常に不安だと答えたのは16.4%にもなる。女性の就職の最も大きな障害要因としては育児負担(47.5%)が挙げられた、女性に対する社会的偏見と慣行という答えも21.5%あった。

世宗/キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-26 21:26

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/719293.html 訳Y.B

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