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ソウル市教育監、2審で宣告猶予…最高裁で確定すれば現職維持

登録:2015-09-04 22:21 修正:2015-09-05 07:57
ソウル市教育長のチョ・ヒヨン教育監が4日午後、2審宣告公判で宣告猶予判決を受け、ソウル瑞草洞のソウル高裁を後にしている=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

裁判所「虚偽事実の公表は認められるが悪意はない」
1審では当選無効刑
チョ教育監「苦悩された裁判所に感謝」
検察「理解できない」上告方針

 昨年のソウル市教育監(日本の教育委員会委員長に相当)選挙でコ・スンドク候補の米国永住権保有疑惑を提起し、1審で当選無効刑を受けたチョ・ヒヨン教育監が、控訴審で宣告猶予判決を受けた。 宣告猶予は、被告人の罪が軽微な場合に一定期間宣告を猶予し、その期間に特別な問題が生じなければなかったことになる。大法院(最高裁)で宣告猶予が確定すればチョ教育監は現職を維持できることになる。

 ソウル高裁刑事6部(裁判長キム・サンファン)は4日、昨年の6・4地方選挙当時、ソウル市教育監選挙に出馬したコ・スンドク元議員の米国永住権保有疑惑を提起し、地方教育自治に関する法律違反(虚偽事実公表)の容疑で起訴されたチョ・ヒヨン教育監の有罪を認め、宣告猶予判決を下した。

 裁判所は「相手候補の落選を目的に虚偽事実を公表した疑いは認められるが、公職適格性を検証する意図であったし悪意の中傷宣伝ではなく非難の程度は低い」と明らかにした。

 チョ教育監は候補だった昨年5月25日、『ニュース打破』のチェ・ギョンヨン記者のツイッター文を見て、国会で記者会見を行い「コ候補の二人の子供は米国で教育を受け米国永住権を保有しており、コ候補自身も米国で勤めている時に米国永住権を保有した」という疑惑を提起した。 コ候補が事実ではないと説明したが、チョ教育監候補側は再びラジオ放送に出演するなどして根拠を示せと要求し、永住権保有疑惑を繰り返し提起した。

 今年4月、国民参加裁判で行われた1審では、当選無効(罰金100万ウォン以上)をはるかに上回る罰金500万ウォンが宣告された。 当時、裁判所は「被告人は単純疑惑提起に過ぎないチェ・ギョンヨン氏のツイッター内容に特別な確認をすることなく発言したし、コ・スンドク候補が説明をしたのにこれに対しても特別な確認をせずに同じ発言を繰り返した」として、有罪結論を出した陪審員の評決を受け入れ罰金500万ウォンを宣告した。

 チョ教育監は裁判後、「コ・スンドク候補に心からお詫び申し上げる」と明らかにした。 彼はまた「判決を下すに当たって苦悩された裁判所に感謝を申し上げる」として「深く反省し今後教育監職を遂行するに当たり一層繊細且つ慎重に努力する」と明らかにした。

 一方、検察は2審判決に対して「この事件は国民参加裁判で進行された1審で陪審員が一致した意見で全員有罪、当選無効刑評決を提示した事件だ。 国民の意思を覆した今回の判決はとうてい理解し難い」として、上告の方針を明らかにした。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/707451.html 韓国語原文入力:2015-09-04 17:56
訳J.S(1345字)

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