登録 : 2015.08.25 23:20 修正 : 2015.08.26 08:27

大学締めつけは民主化運動のアレルギー反応

ファン・ウヨ社会副首相兼教育部長官が19日午前、国会の予算決算特別委で「総長直選制廃止」に抗議して命を絶った釜山大のコ・ヒョンチョル教授事件に関し、謝罪を要求するミン・ホンチョル議員(新政治民主連合)の質問を聞きながら、困惑した表情を見せている //ハンギョレ新聞社

「総長(学長)直選制廃止反対」を要求して投身した釜山大のコ・ヒョンチョル教授(54)事件をきっかけに、大学街で現行の「総長公募制」に対する否定的世論に再び火がついた。 一見「総長公募制」が争点だが、その根本には憲法が保障する「大学の自律性」を政府が無視して来たことに対する抗弁があるという指摘が多い。 野党の国会議員、教授、学術団体は連日「大学の自律性抹殺政策が呼んだ惨劇」と批判する声明を出している。 しかし教育部は、総長直選制の弊害ばかりを強調して既存の方針を固守している。

 ファン・ウヨ 社会副首相兼教育部長官は19日、国会の予算決算特別委員会で「総長直選制廃止を見直すべきではないか」という野党議員の懸案質議に対し「多くの論議を経て慎重に検討する」と答えながらも「総長直選制は(選挙が)過熱して学内分裂に至る人事など行政的非効率性のようなさまざまな弊害がある」と答えた。 総長直選制廃止方針を固守する意思と見られる。

87年6月抗争の流れの中で任命制に取って代わる
選挙過熱・論功行賞等の弊害を口実に
MB政権末期、財政支援を武器に廃止を圧迫
現政権、さらに構成員の参加を封じる

圧迫に屈した国立大「公募制」に転換
教育部、候補者乱立等弊害指摘には耳貸さず
「公募制」で選んだ総長も相次ぎ任用拒否

 総長直選制は、1987年6月民主化抗争の流れに乗って「政権の大学統制装置」だった総長任命制に代わって、83の国公立大・私立大へと広がった。 しかし一部の大学で派閥形成や役職を分け合うなど論功行賞につながったりした。 これを口実に李明博(イ・ミョンバク)政権が財政支援を武器に総長直選制廃止を圧迫した。 朴槿惠(パク・クネ)政権は「直選制廃止」に加えて、財政支援の削減および還収などを手段に大学構成員が総長選出に直間接的に介入する余地を封じた。

 こうした圧迫に押されて大半の国立大が教育部の提示した「総長公募制」方式を取り入れた。 しかしこの方式では無作為に選ばれた教授と外部人士が“全権”を持つことになり、資質や能力より推薦委員との親近関係といった「教育外的変数」により結果が決まるという弊害が頻発した。 候補が乱立するなど問題が絶えず、保守性向の教師・教授団体である韓国教員団体総連合会(教総)も去年7月、制度改善要求に乗り出した。 教総は総長直選制廃止を財政支援と連携させる政府の方針にも反対し、大学の自律性を保障せよと要求した。 間接選挙制と公募制の混合など多様な選出制度を大学構成員の合意により導入せよという提案も出した。

 しかし教育部は「制度導入の初期段階だから」として、こうした声に耳を閉ざしている。 はなはだしくは、教育部が勧告した方式で総長候補を選んだ公州大・韓国放送通信大・慶北大の総長候補任用提案を相次いで拒否した。 教育部は任用提案拒否の理由さえ明らかにしておらず、行政訴訟に至っている。

 教授・学術団体は「総長直選制放棄を強要する教育部の大学自律性侵害」が今回の事態の核心だと指摘する。 直選制に復帰するにせよ、教育部の提示する総長公募制を採択するにせよ、大学構成員の自律的判断を尊重せよという注文である。 現在のように教育部が大学構成員の上に君臨し、大学構成員の参加を阻む状況は打開されねばならないということだ。 大学教育研究所は、総長直選制が「教授だけの選挙」に限定されて弊害が続出しただけに、教授・職員・学生など大学内の全構成員に参加の幅を広げる方法を導入すべきだと提案する。

 しかし教育部は「大学の自律性を尊重せよ」という声にはもちろん、現行の総長公募制の弊害を再点検すべきだという指摘にも耳を貸そうとしない。

イ・スボム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

http://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/705189.html 訳A.K(1827字)

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