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現代重工業などで変わらぬ“労災隠し”

登録:2015-06-24 23:26 修正:2015-06-25 07:56
 労働団体、労災病院で62件摘発
 現場事故も個人的疾病として記録
 企業・病院 根深い癒着関係
 労働庁に「特別安全監督」を要求
2014年4月21日、蔚山東区の現代重工業内NO.5ドックの8万4000トン級LPG運搬船建造現場で火災が発生し、黒煙が広がっている //ハンギョレ新聞社

 労災の発生事実を隠そうとする現代重工業など蔚山(ウルサン)地域の造船所の慣行が依然として続いていることが明らかになった。

 「蔚山地域労働者健康権対策委員会」と金属労組蔚山支部、現代重工業元・下請け労組は24日、蔚山市庁プレスセンターで記者会見を行い、「最近、現代重工業と現代尾浦造船など造船事業場が集まっている蔚山東区の地域整形外科など、労災指定病院を対象に調査して62件の労災隠蔽事実を摘発した」と明らかにした。 これらの労働団体は記者会見の後、蔚山雇用労働支庁に「労災隠蔽に対して徹底的に調査し、現代重工業に対する特別安全監督を実施」を要求する集団陳情書を提出した。

 これら団体は会見で「10余りの病院で訪問調査(16件)、アンケート調査(26件)、現場情報確認(20件)を通して62件の労災隠しの実態を確認し、証拠資料として現場動画10余件も確保した。 また調査の過程で、ある下請け業者の総務が『現場で負傷すれば我々があらかじめ電話をかけて処理を要求すれば、指定病院がそんな風に処理する』という証言も聞いた。 作業服を着て負傷した姿を見れば、誰が見ても現場で負傷したことが明白なのに、『個人的疾病』または『階段から転落』という初診結果が記録される理由が明確になった」と説明した。 さらに、「名節の度にこのような企業の総務部署に果物やギフトセットが配達されるなど、病院の患者誘致競争が激しく行われている。企業と病院の根深い癒着関係を根絶できない限り、労災隠しの悪循環は決して解決できない」と指摘した。

 これら団体は2012年から今まで6回にかけて現代重工業など造船事業場の労災隠蔽実態を調査してきた。 クォン・ヨンス金属労組蔚山支部労働安全保健部長は「何回も労働支庁に抗議訪問し、病院と企業の癒着関係、元請けである現代重工業の責任糾明を要求したが、労働支庁は人手不足と法的根拠を理由に時間稼ぎばかりしている」と話した。

シン・ドンミョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/697439.html 韓国語原文入力:2015-06-24 20:46
訳J.S(1022字)

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