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事故多発の現代重工業で労組に作業中止権

登録:2015-01-04 23:09 修正:2015-01-05 06:45
安全事故予防のための労使合意
2014年4月21日、蔚山東区の現代重工業内NO.5ドックの8万4000トン級LPG運搬船建造現場で火災が発生し、黒煙が広がっている。 //ハンギョレ新聞社

 現代重工業労組は今後、会社側に不十分な安全施設を補完してもらえない場合、作業を中断できるようになる。

 現代重工業労組は4日、2014年の賃金・団体協約暫定合意案に労組の作業中止権が含まれていることを明らかにした。合意案によると、労使は団体協約部門に「労働安全衛生法上の安全施設の不備を補完するよう、組合が要請したにもかかわらず、会社側がこれを履行しない場合、組合は作業中断して会社に通報し、会社が安全衛生上の措置をとった後に作業を再開」(第101条の安定上の措置)するという条項を設けた。現代重工業は昨年10件の重大事故が発生し、下請け会社所属の労働者11人が亡くなった。

現代重工業のロゴ。 //ハンギョレ新聞社

 団体協約に作業中止権が明示されたことで、これから労働組合は、職場の安全設備が不十分だと判断し補完を要求したにもかかわらず改善されない場合、作業を中断することができる。また、労使は安全事故が発生した場合、会社側が労組にこのような事実を通知することにも合意した。キム・ヒョンギュン労組政策企画室長は「昨年作業現場で労災死亡事故があまりにも多く発生したので、今回の賃金団体協議で労組が労働者の安全のために作業中止権を要求し、会社側に受け入れてもらった」とし「しかし、もし会社が作業中止権の行使にもかかわらず作業を強行する場合は、地方労働委員会に提訴するなど、複雑な手続きを踏まなければならないため、最終的には現場でこれを守ろうとする双方の意志が重要だ」と述べた。

 現代重工業労使は先月31日、基本給3万7000ウォン、職務環境手当1万ウォンの引き上げなどを骨子とした賃金団体協議に暫定合意した。労使は今回の合意案に労組の作業中止権だけでなく、組合員が癌と診断された場合、通常の保険約款に準じた治療費を会社側から支援してもらうことにも合意した。大腸がんや胃がんなどの10大癌は3000万ウォン、残りの癌は1000万ウォンが支給される。労組は7日、総会を開き、組合員1万8000人を対象に今回の臨時団体協議暫定合意案の受け入れるかどうかを投票にかける予定だ。

キム・イルウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015/1/4 20:50

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/672071.html  訳H.J

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