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京畿道城南市の「公共産後養生院」、施行直前に福祉部がブレーキ

登録:2015-06-24 21:25 修正:2015-06-25 08:10
 イ・ジェミョン市長「地方自治の侵害だ」
 政府不受容決定に強く反発
イ・ジェミョン城南市長が23日記者会見で無償公共産後養生院に対する福祉部の決定は「福祉の後退であり地方自治侵害」と原案受け入れを求めている=城南市提供//ハンギョレ新聞社

 京畿道城南(ソンナム)市が7月施行予定で推進して来た「無償公共産後養生院」設置・運営事業にブレーキがかかった。 保健福祉部が城南市の「無償産後養生支援」制度に「不受容」決定を下したからだ。 公約事業としてこれを意慾的に推進して来たイ・ジェミョン城南市長は「福祉の後退であり地方自治の侵害だ」として強く反発した。

 23日、城南市の話を総合すれば、福祉部は19日、公共産後養生院を設置し産後養生費を支援するという城南市の計画に対して「不受容」方針を知らせてきた。 城南市は地方自治体長が社会保障制度を新設する場合、その妥当性と既存の社会保障伝達システムに及ぼす影響及び運営方案などを福祉部長官と協議するよう定めた「社会保障基本法」に従って、3月から社会保障制度協議・調整委員会などで論議して来た。

 しかし福祉部は「核家族化による家庭内産後養生の問題は、国家が施行中の『産婦・新生児健康管理士支援事業』拡大により相当部分が解決できる。先着順で公共産後養生院に入所することにならざるを得ず、公平性の面で問題が生じる恐れもある」と指摘した。 これによって、当初7月から施行予定だった城南市の公共産後養生院サービスは支障を来たさざるを得なくなった。

 イ市長はこの日午前、記者会見を開いて「城南市は少子化克服という政府方針に従って制度を準備したのであり、この事業のために借金をするとか税金をさらに徴収するとかいうこともない。福祉部の政策受容拒否は反対のための反対であると同時に、地方自治を無視する超法規的発想だ」と指摘した。 彼はさらに「公共産後養生院は低所得層や多子女家庭など配慮の必要な市民10~20%が利用し、一般の産婦は50万ウォン(約5万6千円)の産後養生費を支援するというものだ。これは普遍的福祉に反対する政府の方針に合わせた階層別選別福祉だ」と付け加えた。

 城南市は福祉部に対し「原案受容」を重ねて要求し、受け入れられない場合は法廷で争うことも考慮しているという。

 これに先立ち城南市は、寿井(スジョン)・中院(チュンウォン)・盆唐(ブンダン)の3つの区に公共産後養生院を設置・運営して、入所した産婦に2週間の産後養生を無償で提供する一方、市が認証した民間産後養生院を利用する産婦には1人当り50万ウォン前後の利用料を支援する無償産後養生支援制度を推進して来た。 このような構想が実現すれば、2018年から年間2千名程度の出産家庭が恩恵を受けることになると予想している。

キム・ギソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
http://hani.co.kr/arti/society/area/697266.html 韓国語原文入力:2015-06-23 22:07
訳A.K(1220字)

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