中東呼吸器症候群(MERS)コロナウィルスの感染拡大に対する政府の不十分な対応を叱責し、ソウル市の積極対応策を発表した朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長が、次期大統領候補選好度で1位に浮上した。朴槿恵(パク・クネ)大統領の国政遂行に対する支持率は、先週に続き1%p下落した33%を記録した。
世論調査専門機関の韓国ギャラップは、9~11日に全国成人男女1002人を対象に調査した結果、次期政治指導者選好度で朴元淳市長が前月比6%p上がった17%を記録し、1位に浮上したと12日発表した。 先月15日に発表した調査では朴市長の選好度は11%で、文在寅(ムン・ジェイン)新政治民主連合代表(15%)、金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表(12%)に次ぐ3位を記録した。
先月の調査で1位になった文在寅代表は、今回の調査では2%p下落した13%を記録し、先月より1%p上がった金武星代表と共同の2位になった。 安哲秀(アン・チョルス)新政治民主連合議員は、先月の10%から2%下がった8%で後に続いた。
朴元淳ソウル市長の選好度が大きく上がったのは、MERSに積極対応したためだと分析される。 ホ・ジンジェ韓国ギャラップ理事は「今年に入ってから文在寅代表が次期指導者選好度で注目を浴びたが、最近MERS事態に積極的に対応した朴元淳ソウル市長の存在感が浮上したようだ」と話した。
朴元淳ソウル市長は4日夜に緊急記者会見を行い、MERS確定診断を受けた医師が市民1500人余と接触したのに保健福祉部がきちんと情報を共有しなかったとし、自主的なMERS対処を公言した。 以後、大統領府と政府与党から「国家危機を利用した政治的行動」という激しい非難を受けることもあったが、「ぐずぐずした対応より過剰対応がまだマシ」としてこれを一蹴した。
今回の大統領選挙走者選好度調査では、イ・ジェミョン城南(ソンナム)市長も2%を記録して初めて名前を上げた。 イ市長もMERS事態に積極対応をしている。
その一方で、これまで野党候補群に含まれていたソン・ハクキュ前新政治民主連合常任顧問は今回名前が上がらなかったが、韓国ギャラップは「ソン前顧問が側近を通じて世論調査から本人の名前を外してほしいと要請してきたために除いた」と説明した。
朴槿恵大統領の国政遂行に対する支持率は、先週に続き1%p下落し33%を記録した。否定評価比率は同じ期間に55%から58%に3%p上がった。今回の調査結果は、MERS事態のために4・29再補欠選挙直前の政界裏金疑惑の「ソンワンジョン・リスト」が問題になった時(34~35%)よりさらに低くなったわけだ。
韓国ギャラップは「朴大統領に対する否定評価理由として『メルス拡散対処不十分』(27%)が最も多く挙げられた」と明らかにした。 「疎通不十分」は13%で後に続いた。 先週は疎通不十分が16%で、メルス拡散対処不十分(14%)より高かった。
今回の調査は携帯電話任意ダイヤリングを通した電話調査方式で進行され、標本誤差は95%信頼水準に±3.1%、応答率は18%。