大邱・仁川・安山・ソウルで危ない芸術
功名心から公共施設を狙って落書き
ソウル2号線では外国人3人逮捕
地下鉄「グラフィティ」(公共施設にする落書きまたはそうした芸術ジャンル)事件が相次いで起きている。首都圏だけでなく地方の大都市地下鉄まで“襲撃”の対象になった。“作家”の意図が気になるところだ。
10日午前、大邱(テグ)都市鉄道2号線の沙月(サウォル)駅車両基地に停車していた電車に、ピンク、緑、黒のペイントで大きく「Blind」(ブラインド)と書いたグラフィティ襲撃が敢行された。グラフィティは電車側面とフロントガラスに描かれた。大邱・寿城(スソン)警察署は車両基地換気口開閉装置を壊し、はしごを使って降りてきた男2人が、30分間余り落書きをした後、どこかに消えたと明らかにした。
Blindは翌日に仁川(インチョン)に上陸した。11日午前、仁川地下鉄国際業務地区駅にあった電車に同じ模様のグラフィティが描かれた。
グラフィティ作家らが地下鉄と列車に密かにグラフィティを残すことを「トレイン・ボミング」という。深夜こっそりと描いた絵を、朝の出勤途中に通勤客が見たら、まるで爆発を目撃したようにびっくりするという意味なのだという。
その一部は“尻尾”を捕まれた。国土交通部ソウル地方鉄道特別司法警察隊は8日、地下鉄2号線の新亭(シンジョン)車両基地に忍び込み、電車に落書きをした容疑(共同財物損壊・共同建造物侵入)で、ラトビア人、スペイン人、ルーマニア人で構成される多国籍トレイン・ボマー3人を捕まえた。彼らは2013年からソウル、仁川、京畿道安山(アンサン)などで電車に22回落書きした疑いを受けている。彼らはグラフィティに「Crude」(クルード)という単語と豚模様を署名のように描いた。
処罰を顧みずトレイン・ボミングをした理由は、“経歴”と“名声”を高めるためだったという。15年の経歴を持つあるグラフィティ作家は13日、「トレイン・ボミングする最も大きい理由は、あちこちに作家の名前を知らせるため」と話した。彼は「作家の間で自分の表現主題を知らせる行為自体がグラフィティをする目的になる。そうした点で電車は動いて様々な人に見せられるので、作品を知らせる最もいいキャンバスみたいなものだ」と言ってはばからない。東洋画の落款のようにBlindやCrudeといった自分たちだけの固有の表紙(タグ)を残すのも、このためだ。外国人が韓国まできてトレイン・ボミングをする理由も同じことだという。他の作家のグラフィティを消して、その上に作品を描いて気力争いをする“バトル”が始まったりするこもある。
トレイン・ボミングは国内でもすでに10年ほど前からあった。国内の作家が釜山駅のセマウル号列車に落書きをして処罰を受けたこともある。国土交通部鉄道特別司法警察隊の資料によると、ソウルの九老(クロ)、往十里(ワンシムニ)、龍山(ヨンサン)、水色、京畿道の安山(アンサン)、龍門(ヨンムン)など首都圏だけで、2013年から最近まで23件のトレイン・ボミング事件が発生した。国土交通部は鉄道基地への無断侵入とトレイン・ボミングの処罰を強化する方向で鉄道安全法改正を推進している。
韓国語原文入力:2015-05-13 21:52