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銃器乱射の予備役は現役時に要注意兵士

登録:2015-05-14 08:51 修正:2015-05-14 11:13
遺書に「GOP勤務時にもっと殺して自殺していればよかった…」
13日、銃器乱射事件が起きたソウル瑞草区内谷洞、江東・松坡予備軍訓練場内射撃場で捜査関係者が電話をしている。その右側に小銃が据置台に置かれている=聯合ニュース

「人生が虚しい」とうつ病の症状
動員訓練入所前から計画していた模様
被害者たちと同じ部隊勤務経験なし

 13日、予備軍訓練場で銃器を乱射したチェ氏(23)のポケットから遺書が発見された。チェ氏は遺書に「なぜ生きているのか分からない…死にたい。みんな殺してしまい、僕も死んでしまったらいいという考えが強迫観念になっていく…。(現役の頃) GOP(勤務)をした時に、みんな殺してしまうくらい、もっと殺して自殺していたらと、機会を逃したことがとても悔やまれる…。明日射撃をする。みんな殺してしまい自殺したい…」と書き残した。予備軍訓練場に入所する前から、銃器乱射後に自ら命を絶つことを意図した、計画された事件だったことになる。

 遺書を見た専門家らは、チェ氏が対人関係に問題があり、それがうつ病の症状につながったと考える。ホン・ソンヨル江原大心理学科教授は「他の人を殺して自分も死ぬという内容からして、対人関係から始まったうつ病と推測される。また、軍にいた時、上官などから苦痛を受けた経験があったものと思われる」と診断した。ホン教授は「神経症の一種だが、(チェ氏は)自分自身に問題があることをよく知っている。そこから抜け出そうと努力し、結局エネルギーをすべて費やしてしまい、どん底に陥ったようだ」と指摘した。

13日、銃器乱射事件が起きたソウル・内谷洞の江東・松坡予備軍訓練場で科学捜査隊捜査官が調査をしている=聯合ニュース

 キム・ヒョンジュン釜山外大法警察学部教授は「『人生が虚しい』という内容が犯罪を呼んだと思われる。キム教授は、自分の自尊感が他の人とまったく合わなかったようだ」とした上で、「遺書に75発手榴弾などの内容が出てくるが、もっと大きな事故が起きる可能性もあった」と指摘した。

 チェ氏は2013年10月に除隊した。国防部は「チェ氏が軍にいた時『保護・関心兵士(要注意兵士)』(B等級)だった」と明らかにした。当時のA等級は特別管理、B等級は重点管理、C等級は基本管理対象者に分類された。国防部は「服務中の部隊で密着管理をしたという。チェ氏にうつ病などがあったかは確認中」とした。

 チェ氏の予備軍訓練場入所は今回が2度目だ。チェ氏は自分が撃った人たちと、現役時、同じ部隊で勤めていなかった。チェ氏と被害者は前日に予備軍訓練所に入所し、同じ7中隊に配属された。

 チェ氏の兄は、事故直後、予備軍訓練所に来て弟の死体を確認した。国防部によると「兄は何の話もしなかった」という。チェ氏の兄弟と家族は比較的仲睦まじかったようだ。チェ氏が入隊した後、家族は何回も手紙を通じて「お母さん、叔母、兄、姉のみんなが君を愛してる」と関心を寄せた。部隊生活での苦労を心配して「古参の上官が困らせることがあっても“負けん気”を出して行動しなさい」と忠告もした。

 チェ氏が1歳の時に亡くなった父親は、教理により兵役を拒否してきた「エホバの証人」信者だったといわれるが、エホバの証人は「チェ氏は私たちの信者ではない」と答えた。

 チェ氏に銃で撃たれた人たちは、軍救急車と119救急車で付近の病院に移送された。右側後頭部を銃弾で負傷したパク氏(24)は、ソウル・逸院(イルォン)洞のサムスン・ソウル病院応急室に移される過程で亡くなった。同じ病院に移されたユン氏(24)も、右側首の部分を貫いた銃弾が肺上部まで突き抜け、この日夜亡くなった。ユン氏の兄(25)は「大学1年の時に入隊した弟は、今回で2年目の予備軍訓練を受けた。自動車学科に通う弟は自分の車よりいい私の車に乗りたがったが、車を貸さなかったのが悔やまれる。全く実感がない」と語った。

パン・ジュノ、ホ・スン、チェ・ウリ、キム・ミヒャン、パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-05-13 23:25

13日、銃器乱射事件が起きたソウル瑞草区内谷洞の江東・松坡予備軍訓練場正門前で、ある市民が動員訓練中の家族の安全の有無を確認するため部隊の中に入ろうとしている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

■ 陸軍広報課が公開した遺書全文

 いつからかは分からないけど、なぜ生きているのか分からない。そんな考えが何度も起き、僕の頭を疲れさせる。何の目的で生きるのかも分からず、ただ生きているから生きているみたいだ。なにもしたくなくて、辛くて、そんな時に寝ることができれば何の考えもしないで、とても楽で、目覚めていること全てのことが否定的に見える。僕の自我感、自尊感、僕の外的なもの、内的なこと、すべて嫌いで、くだらない感じがこみ上げてきて そんな風に考える。

 死にたい。 永遠に寝てしまいたい。人をみんな殺してしまい僕も死んでしまったらいいという考えが、強迫観念になっていく。僕は歳とっていく僕の姿がとても嫌いで、僕の現在の進行形も嫌いだ。そこで後悔されるのがGOPの時、みんな殺してしまうくらいもっと殺し、自殺する機会を逃したのがとても悔しくて後悔される。残念だ。75発手榴弾と1丁の銃でそんなことをやっていたらと、後悔する。明日射撃をする。みんな殺してしまい僕は自殺したい。

 僕が死ねば火葬せず埋葬してもらったらいい。その次に、完全に白骨化したら粉をばら撒くか、ずっと埋葬するかすればいい。なぜなら人生を生きてきて数多くの身体の苦痛があったけど、最も辛かったのは、火傷した時と化生放(化学・生物・放射能戦訓練)の時に死んでいく過程という、途方もない苦痛を伴って死ぬのが恐ろしい。それが最も恐ろしい。だから死んでいれば火葬されることになるだろうが、死ねば何もなくなるけど 火葬という過程自体は毀損や冒とくだと考える。そして申し訳ない。すべての状況が嫌だ。先に行って申し訳ない。

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/691158.html 訳Y.B

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