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ソウル外国語高校の特別目的校指定を取り消し…制度導入以来初めて

登録:2015-05-07 22:14 修正:2015-05-08 08:38
 ソウル教育庁、運営評価後に決定
 教育部との同意手続きに注目
 泳熏国際中学は“起死回生”
ソウル外国語高校 //ハンギョレ新聞社

 ソウル市教育庁が外国語高校(外高)、国際高校、国際中学の運営評価を実施した結果、ソウル外高を一般高校に切り替えることを決定した。 外国語高校の指定取り消し決定は、外国語高校制度導入以来30年を過ぎ初めての出来事であり、“特権学校廃止”を約束した同庁チョ・ヒヨン教育監(教育委員会委員長に相当)の意志を反映したものだ。

 だが、チョ教育監が昨年の6・4地方選挙当時、虚偽事実を公表した容疑で1審で当選無効刑を受けている上に、教育部の同意手続きが未だ残っているため荒波を越えられるかに関心が集まっている。

 ソウル市教育庁は7日、報道資料を出し「2015年の外国語高校・国際高校・国際中学の運営成果評価の結果に基づき、ソウル外高に対する特殊目的高校指定の取り消し同意申請を教育部長官に提出することにした」と明らかにした。 教育庁は今年、ソウル所在の特性化中学3校と特別目的高校10校の運営成果を評価した。 このうち指定取り消し基準点(60点)より低い点数を受けた泳熏(ヨンフン)国際中学とソウル外高の2校を対象に疎明のための聴聞手続きを進行した。 この過程で泳熏中学は起死回生した。 ソウル市教育庁は「社会統合選考対象生徒のためのプログラムを増やし、奨学金恩恵を拡大するなど具体的な改善対策を出したため泳熏中の指定取り消しを2年猶予する」と明らかにした。

 今後50日以内に教育部長官がソウル市教育庁の決定に“同意”すればソウル外高は設立22年ぶりに一般高校に転換される。

 外国語高校は1984年に初めて導入され、「本来の設立趣旨に反して入試競争を煽る結果になっている」として、長期間廃止の圧迫を受けてきた。 2010年に政府が5年毎の再指定審査制度を導入し、今年各市道教育庁が初めての評価を行っているが、指定取り消し決定を下したところはソウル市教育庁が唯一だ。 これに先立って京畿道教育庁と江原道教育庁は、道内の特殊目的高校の運営成果を評価した結果、全て合格点を得たと明らかにした。 保守教育界と父母の反発が極めて大きいために、特別目的高校指定の取り消しが誰が「猫の首に鈴を付けるか」が注目されてきた。

 実際、チョ教育監がソウル外高に対する指定取り消し計画を明らかにした直後、この学校の父母はソウル市教育庁正門前で反対集会を行っている。 ソウル外高側は父兄の反発を理由に3回の聴聞手続きにも参加しなかった。疎明機会を放棄したわけだ。 同庁のイ・クンピョ教育政策局長は「異議を提起する機会を十分に与えようと思ったが、応じなかったためにこういう決定を下すことになり遺憾だ」と説明した。

 「史上初の外国語高校指定取り消し」の最後の鍵は教育部が握っている。 教育部が昨年12月に改正・公布した初中等教育法施行規則により、市・道教育監が自律型私立高や特別目的高校を指定取り消しするには教育部長官の同意を得なければならないためだ。

 ソウル外高の父母たちは教育部に向かって“救命運動”を繰り広げている。同校のチョ・デヨン ソウル父母非常対策委員長は「ソウル市教育庁の評価手続きに問題があったと考える。教育部に実質的な学校発展計画を出し釈明する」と話した。

 その一方で、昨年は教育部がソウル市教育庁の自律型私立高指定取り消し決定を職権で取り消したが、今年は難しいと見込まれる。 ソウル市教育庁幹部は「法が定めた手続きに則り評価を実施しており、ソウル外高が疎明すら拒否しているので教育部がこれを拒否する名分が立たない」と話した。

オム・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/690280.html 韓国語原文入力:2015-05-07 20:24
訳J.S(1661字)

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