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「感情労働者の苦衷、ちょっとだけ考えて見てください」

登録:2015-05-01 01:31 修正:2015-05-01 05:26
ソウル「コーヒー工房」のメーデー無料サービス
市民「私も消費者で労働者」
30日午後、ソウル鍾路区通仁洞のコーヒー工房が「メーデーコーヒー・フリーデー」を行った。青年ユニオンなど青年団体メンバーは感情労働について書いたピンクのバラの花とバンドエイド、ステッカーなどを配布した=コーヒー工房フェイスブックより//ハンギョレ新聞社

 「さあ、もう少し頑張りましょう。すぐに手伝いが入ります」。マイクを握った通仁(トンイン)洞コーヒー工房のパク・チョルウ代表が元気な声でバリスタを励ました。 昼食を終えて出てきた市民たちが受け取ったコーヒーカップには「私の仕事は世の中で最も美しい労働です」と書かれたピンク色のステッカーが付いていた。ステッカーにはサービス業に従事する“感情労働者”のパク代表とここで働くバリスタ30人余りが感じている苦悩が書かれていた。

 メーデーを翌日に控えた30日、ソウル鍾路(チョンノ)区通仁洞のコーヒー工房は「メーデーコーヒー・フリーデー」というイベントを行った。 この日だけはアメリカンもカフェラテも全て無料だ。 5年前からメーデーの前日に行っているコーヒー工房のコーヒーフリーデーでは、無料コーヒーと一緒に「考えるテーマ」が与えられる。 今年のテーマは“感情労働”だ。

 パク代表は「『ありがとう』とか『コーヒーが美味い』というお客さんの一言を聞くためにこの仕事をしている。互いに少しだけ配慮すれば、人から力をもらうことができるのに、感情労働のせいで傷つく若者の話を聞くたびに心が痛む」と語った。

 この日、店の前では青年ユニオンとソウル青年政策ネットワークの青年団体会員たちがピンクのバラの花とバンドエイド、ステッカーを配った。パク・ウヨン青年ユニオン労働相談局長は「今日出会う感情労働者たちに花とバンドエイドを渡して暖かい気持ちを交わそうという意味」と説明した。クレジットカードに貼れる小さなステッカーには「あなたの労働にありがとう」「お金やカードを投げたりしません」と書かれていた。

 コーヒーを受け取った市民は「消費者の役割」を考えてみたと話した。キム・ヒョジョンさん(34)は「私も感情労働者だけど、同時に消費者でもある。今日コーヒーを飲んで、私が辛かっただけに消費者として誰かには確かな慰労をしなければと考えた」と話した。

パン・ジュノ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/689281.html 韓国語原文入力:2015-04-30 20:40
訳J.S(1133字)

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