2010年の5・24措置で中断された民間団体による対北朝鮮肥料支援が5年ぶりに承認された。
イム・ビョンチョル統一部報道官は27日、定例ブリーフィングで「財団法人エースキョンアムが温室造成事業の推進と関連し、陸路による訪北を申請したことに対して本日承認した」として、「今回の訪北時に沙里院(サリウォン)地域での温室造成事業推進に必要な2億ウォン(約2200万円)相当のビニール、パイプおよび肥料も搬出される」と明らかにした。 2009年にこの地域に温室農場を作ったエースキョンアムのアン・ユス理事長と実務者ら7人は、28日に京義線陸路で肥料15トンなどの支援物資を載せて北朝鮮を訪問し、来月2日に帰ってくる予定だ。
韓国政府は2010年に5・24措置を下した後、人道的対北朝鮮支援を脆弱階層対象だけに限定し、コメ・とうもろこしなどの食糧と肥料支援を事実上禁止してきた。 政府は今後も透明性が担保される小規模肥料支援は承認する方針だが、大規模対北朝鮮肥料支援は現時点では検討していないとの立場だ。 しかし、5・24措置以後に事実上梗塞した対北朝鮮肥料支援が再開されたという点から見て、南北関係局面の転換には肯定的な信号と解釈される。 特に昨年末、金正恩北朝鮮朝鮮労働党第1書記の招請を受けた金大中元大統領夫人イ・ヒホ金大中平和センター理事長が、来月に北朝鮮を訪問すると予想されており、南北関係に新しい流れが形成されるかが注目される。