日本人の北朝鮮拉致被害者調査の北朝鮮側総責任者であり対日交渉窓口であるソ・デハ国家安全保衛部副部長(次官級)が、陸軍中将(星2つ)に昇進した。また、北朝鮮の特殊部隊である11軍団軍団長出身のチェ・ギョンソンが上将(星3つ、大将と中将の間)に進級するなど、北朝鮮は金正日前国防委員長の誕生日(16日・光明星節)を迎え昇進人事を断行した。
朝鮮中央通信は16日「朝鮮人民軍最高司令官である金正恩同志は、光明星節を迎えた14日、朝鮮人民軍指揮構成員に軍事称号を引き上げることに関して命令を伝えられた」と報道した。
ソ・デハ副部長は日本人北朝鮮拉致問題を扱う北側の日本人拉致被害問題特別調査委員会委員長を受け持っていて、昨年10月に平壌(ピョンヤン)で開かれた朝日当局者会談で北側代表として活動した。 ソ副部長の昇進は膠着状態に陥っている朝日交渉に力を与える意図と解説される。
これと共に金正恩労働党第1書記は16日0時、ファン・ビョンソ軍総政治局長、ヒョン・ヨンチョル人民武力部長など軍幹部らと共に金前国防委員長の遺体が安置されている錦繻山太陽宮殿を参拝した。 北朝鮮はまた、16日午前0時を期して、平壌大同江岸の主体思想塔一帯で大々的な花火大会を開催するなど、光明星節を迎え祭りの雰囲気を精一杯に盛り上げた。朝鮮中央テレビと朝鮮中央放送は花火大会を20分ほど生中継した。