ドーピング テストで陽性反応が出て、2月末に開かれる国際水泳連盟反ドーピング委員会聴聞会を控えているパク・テファン選手(26)が、禁止薬物とは知らないまま男性ホルモン数値を高める注射を打ったとする検察の捜査結果が発表された。
ソウル中央地検刑事2部(部長イ・ドボン)はパク選手に男性ホルモンのテストステロンが含まれた薬品を注射し、その内容を診療記録簿に残さなかった容疑(業務上過失致傷・医療法違反)でT病院のキム院長を6日に不拘束起訴した。
キム院長はパク選手側が「ドーピング検査で問題になる薬品は避けなければならない」と数回注意していたのに、昨年7月29日に「体内で自然に生成される物質なので問題ない」として世界反ドーピング機構が使用を禁止した薬品のテストステロンが含まれた「ネビド」4ミリリットルを注射した疑いがもたれている。
検察はパク選手には禁止薬物に対する十分な知識がなく、キム院長もテストステロンが禁止薬物だと知らなかったと判断している。だが、検察はパク選手がT病院を初めて通い始めた2013年11月からドーピング関連薬品に対する注意を何回もしていたが、ネビドの成分と副作用を十分に知らせないまま薬品を注射したと判断し、キム院長に業務上過失致傷容疑を適用した。ネビドが入ったビンには「この薬品はドーピング検査で陽性反応が出てくることがある」という注意事項が記されていたことも確認された。検察はドイツで1975年から84年まで9人の水泳選手にテストステロンをビタミンだと偽り食べさせた医師に傷害罪が認められた事例があるとし、身体変化を起こすことがある薬品をまともな説明もなく処方する場合、傷害容疑を適用できると判断した。このような検察の捜査結果は反ドーピング委員会聴聞会で減軽理由として作用するものと見られる。 各種禁止薬物に対する資格停止期間は2年(昨年基準)だが事情により減軽が可能だ。
パク選手は仁川アジア競技大会を控えた昨年9月3日に行われたドーピング検査で陽性反応が出ると、すぐにT病院で受けた注射が原因だと考え先月キム院長を告訴した。検察はパク選手の家族とマネジャーなどが病院関係者と交わした会話を録音した多数のファイルを入手、分析して事件関係者約10人を召還して調査した。
韓国語原文入力:2015.02.06 20:59