事務所も投薬成分を知らなかった様子
昨年7月に以外にも数回処方され
国際水泳連盟の聴聞会前に
「単純に知らなかったと言うだけでは不十分
韓国の選手管理状況もよく説明しなければ」
パク・テファン選手のドーピング陽性反応事件を捜査している検察が、パク選手にドーピング物質を処方した病院院長に対し、故意がなかったと暫定結論を下したことが分かった。検察は、病院で処方された薬が禁止薬物であることを知らなかったというパク選手の陳述も事実であると把握している。
パク選手に禁止薬物のネビドを投与したTクリニックキム院長は検察で「パク・テファンの男性ホルモンのレベルが低かったので、ネビド注射を処方したが、禁止薬物であることは全く知らなかった」と述べた。パク選手にネビドだけでなく、ビタミンなどの他の薬剤も一緒に処方したため、ドーピング問題が発生するとは思わなかったという趣旨だ。老化防止の専門病院であるTクリニックは、男性ホルモンのレベルが低い患者たちにネビドを頻繁に処方してきた。検察はキム院長の陳述に信憑性があると見ている。
パク選手はTクリニックで治療を受ける度に、「ドーピングテストを頻繁に受けるので注意しなければならない」という言葉をよく口にしていたことが、検察の調査で明らかになった。パク選手のスケジュールを管理する事務所は、Tクリニック側にどのような処方をしたのかについては問い合わせたが、禁止薬物かどうかについては確認しなかったことがわかった。検察は事務所がクリニックに診療記録を要求していないものと把握している。診療記録を少し調べるだけも投薬成分が把握できたはずだが、事務所は何故だか資料をを要求しなかった。これにより、検察は今回の事件が事務所の「杜撰な管理」が原因で発生したと見ている。パク選手は当初主張した昨年7月29日の他にも2013年12月をはじめ、数回にわたって処方を受けたものと検察は把握している。
パク選手は今月27日、スイスのローザンヌで開かれる国際水泳連盟（FINA）の聴聞会を控えている。昨年ドーピング検査回避という理由で1年の資格停止処分を受けたイ・ヨンデ選手を控訴審で救済したキム＆チャンのパク・ウンヨン国際仲裁弁護士は「聴聞会パネルは欧米の人々なので韓国的な基準や情緒とは無関係である。事務所のサポートを受ける世界的な選手という観点でパク・テファンの事例を見るだろう」と述べた。検察が近いうちに発表するパク・テファン ドーピング関連事件の捜査結果が出れば、「聴聞会パネルに説得力のある説明を行わねければならない」と強調した。
イ・ヨンデ選手の場合、昨年1月13日、世界バドミントン連盟（BWF）聴聞会に出席して釈明したが、10日後資格停止1年の処分を受けた。青天の霹靂のような重い懲戒以降弁護団が構成された。当時弁護チームを指揮したパク弁護士は、「イ・ヨンデが聴聞会で所在地報告の欠落について『私は知らなかった』と主張し、実際イ・ヨンデは知らなかったが、パネルはそんなふうに受け止めなかった」とし「韓国で行われる選手管理や事務所の実態、医師との関係などが欧米とは異なることを説明しなければならない」と述べた。
パク選手の場合、体からドーピング物質が出てきただけに、懲戒は避けられない。パク・ウンヨン弁護士は「眠っているときや、食べ物のせいで知らぬ間にドーピング物質を吸収したわけではないので、自己責任は免れない。懲戒の年数よりもパネルに偽りを話している印象を与えないのがより重要である」とした。韓国司法機関の決定についても聴聞会パネルが資料としての採択をはばかる可能性もある。パク・ウンヨン弁護士は「検察の捜査過程で弁護人が入会したかどうかを調べ、入会していない場合は、捜査の結果を認めない事例もある」とした。
大韓水泳連盟の聴聞会対応チームは、聴聞会の１週間前、国際水泳連盟本部があるローザンヌへ出発する予定だ。パク選手側は、現地のドーピング関連専門の外国人弁護士に依頼している。聴聞会は1審として１日間開かれ、パク選手などが釈明を行い退場してから、非公開で懲戒するかどうかを決める。イ選手の場合、10日後懲戒内容の通知を受けたが、パク選手の場合には、当日懲戒委員会で懲戒を決定することもできる。懲戒は、資格停止2年になると予想される。 1審の結果に不服すれば、国際スポーツ仲裁裁判所（CAS）に提訴することができる。しかし、懲戒を受けると各種大会への出場が不可能になり、正式な訓練ができなくなる。
韓国語原文入力:: 2015.02.03 18:54
