「たばこ代が上がればバラ売りたばこが復活するだろう。別名カチタムベ(バラ売りたばこ)」
あるネチズンの予言を証明するように、新年からのタバコ値上げを契機に“カチタムベ”の販売場所を知らせる内容がSNSに続々と登場した。4日にはカチタムベ販売は不法だという『マネートゥディ』報道(「バラ売りたばこ販売は不法…販売業者は営業停止処分」)があり、取り締まりに対する問題も起こった。 このニュースが伝えられるとネチズンたちは「1970年代に回帰する創造経済」と嘆いた。
ツイッター利用者ユ・ハジン(@knitin9)は「私の町内のある露店に、70年代によく見たカチタムベが登場しました」として「国民所得が3万ドルに到達すると言っていたが、それって韓国のことですか? 長髪取り締まりに追われた悲しい70年代に戻った感じ」と書いた。 ナダナエルキム(@nathanaelkim)は「(ソウル)鍾路(チョンノ)3街の公園で一杯売り焼酎を飲んでカチタムベを吸ったおじいさん。 今度は焼酎一杯、タバコ一本の余裕もなくなるだろう」と書いた。 また別のツイッター利用者は「70年代維新の郷愁を忘れられない政権が、なぜ70年代に流行したカチタムベの登場は阻むのか?」(@kop****)と批判した。
イ・ジェミョン城南(ソンナム)市長はフェイスブックで「一時は消えた貧困の象徴のような風景が、21世紀OECD加盟国の大韓民国に再び現れましたね」と書いた。さらに「奇襲的なたばこ値上げでたばこ代が負担になって、カチタムベを売る店ができました。 政府は薄情にもたばこ専売権の侵害と言って取り締まりに乗り出した」として「この風景がなぜこんなにもの悲しいのでしょうか?」と問い直した。
ポータルサイト ダウムに上がったカチタムベ関連ニュースにも数千のコメントが続いた。 ネチズンたちは概して政府とマスコミに批判的だ。
「その昔、バラ売りたばこと一杯売りの酒は、節約生活の中での潤いだったが、今は一層深い困窮から抜け出せないがための苦闘だ」(lov***)、 「たばこ税引き上げに対する喫煙者たちの租税抵抗記事は載せずに、バラ売りたばこ販売の話で焦点をぼやかすマスコミも本当に悪い」(Tim*****)、 「たばこ値上げは国民の健康が目的と言いながら、たばこ嫌悪写真の付着には反対した政府が、たばこ代で増税したわけではない言っても誰が信じるか。 なぜバラ売りたばこを売れば税収が減ると取り締まろうとするのか? 90年代にもなかった取り締まりをなぜ今になってするのか、本音が丸見えだ」(dltmd***)、 「たばこ隙間市場の創出による創造経済を何だってこの人々が…」(グリム***)と書いたコメントが目を引く。
一方、バラ売りたばこの販売は不法だと知られ、法の規制にも関心が集まっている。たばこ事業法第20条(他のたばこ包装紙の使用禁止など)を見れば、何人もたばこの包装および内容物を変えて販売してはならない。 現行たばこ事業法により販売業者がたばこの包装紙をはがしてバラ売りする行為は不法であり、1年以内の営業停止処分を受けることがある。だが、政府は直ちに取り締まりに出るか否かには中途はんぱな態度だ。
オ・グァンマン企画財政部国庫局出資管理課長は「状況は見守る必要があるが、これまでも取り締まらなかった部分であり、政府で検討する部分ではない」としつつも「バラ売りたばこの取り締まりは地方自治体で判断する問題」と話した。