9年間告訴件数70%↑起訴5%↓
公職者による報道機関相手の訴訟も頻繁
「政府の告訴乱発の影響」との指摘も
最近10年間に名誉毀損告訴件数は持続的に増えているが、起訴率はかえって低くなっていることが明らかになった。 強引な告訴が増えていることを意味するが、マスコミや市民などを対象に告訴を乱発する政府が、こうした傾向を煽っているとの批判もある。
25日、『ハンギョレ』が大検察庁から入手した「名誉毀損事犯の受付・処理状況(告訴)」によると、名誉毀損告訴事件は、2005年の7023件から昨年は1万2189件に1.7倍増えた。今年も9月まで9489件が受け付けされ、年末には1万3000件に迫る見込みだ。しかし、告訴事件のうち、捜査を経て裁判にかけられる割合は、2005年の27%から昨年は22%まで減少した。今年(9月まで)は19%水準まで落ちた。
問題は、政府が強引な告訴を乱発して雰囲気を助長している点にある。2007年の「国家は原則として名誉毀損の対象になり得ない」とする大法院(最高裁判所)判決以降、国の代わりに政府高官などが訴訟の主体となる事例が続いている。ピョ・チャンウォン犯罪科学研究所代表が2013年1月、国家情報院の大統領選挙介入疑惑について「国際諜報の世界で笑いものになるほど無能化、無力化されている」と述べたのに対し、国家情報院監察室長がピョ氏を名誉毀損の疑いで告訴したのが代表例だ。この事件は、検察で却下された。
当事者による訴えだけでなく、政府支持の保守団体の告発に伴う政治家の名誉毀損捜査も相次いでいる。パク・チウォン新政治民主連合議員は、朴槿恵(パク・クネ)大統領の“秘線”(隠密の実力者)ライン「マンマンフェ(イ・ジェマン、パク・ジマン、チョン・ユンフェ)」が国政に介入していると主張したが、保守団体の告発で起訴された。加藤達也『産経新聞』前ソウル支局長の名誉毀損捜容疑での捜査・起訴も保守団体の告発から始まった。 「大統領に対する冒涜的な発言が度を越している」(9月16日)との朴大統領の発言がされるや、検察が直ちに「サイバー上における虚偽事実の流布事犯専門捜査チーム」を設置したこともあった。
ホン・ソンス淑明女子大学校法学科教授は、「刑法は最終的な手段でなければならのに、訴訟を通じて検察に問題の解決を委ねるのは私たちの社会(韓国社会)の紛争解決能力が落ちている意味」だと指摘した。
一方、言論仲裁委員会の「マスコミ関連判決の分析報告書」によると、公職者や国家機関が報道機関相手に起こした訴訟で勝訴する割合は年々低くなる傾向にある。訴訟件数は2008年19件、2009年15件、2010年14件、2011年19件、2012年24件、2013年20件だったが、勝訴率は2008年79%、2009年73%から2012年には50% 、2013年55%に低下した。
韓国語原文入力:2014/12/25 19:23