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韓国原発ハッカー、捜査をあざ笑うように5回目の資料流出

登録:2014-12-24 07:51 修正:2014-12-24 08:57
原発反対グループが公開した月城1号基の減速材系統ISO図面。//ハンギョレ新聞社

政府サイバー対応訓練中
ファイル4件追加公開
古里1、2号基図面含む

 原発反対グループを自称するハッカーと思われる人物が、韓国水力原子力(韓水原)と政府のサイバー攻撃対応模擬訓練が大々的に実施されるなか、これをあざ笑うかのように5回目の資料流出を敢行した。政府合同捜査団はハッキングで資料が流出したことを重くとらえこの人物を追跡している。だが、政府と韓水原は被害実体さえ把握できず、追加流出を阻止する方法を見出せないままでいる。

 23日午後3時7分頃「@john_kdfifj1029」というアカウントを使うツイッター利用者は「韓水原のサイバー対応訓練は完ぺきだね。我々を何度も刺激してどうするつもり。原発反対グループに謝罪すれば資料の公開は検討してもいいけど…。まず原発を停めてみてはどうですか」という文と共に資料ファイル4件を追加で公開した。これで5回目の流出となり、政府の追跡を交わせる自信と大胆さを示している

 問題のアカウントは原発反対グループが16日早朝から資料流出の窓口として使っており、フォロワーが600人を超えた。だが、ツイッターが米国企業であるため政府はアカウントを閉鎖できず米国に協力を要請する以外に対応がとれない。現在はクラウドサービスに載ったファイルを国内でダウンロードすることを防ぐ臨時対応しかされていない。

 今回の流出ファイルには古里(コリ)及び月城(ウォルソン)原発の図面、新型の加圧水型原子炉(APWR)シミュレーターと原発安全解析コード(SPACE)というプログラムを表すパソコン画面をキャプチャーしたファイルなどが載せられた。韓水原はこれに対し「機密ではなくて一般技術資料レベル」と言うが、原発安全解析コードは世界で3か国しか保有していない基礎固有技術資産だ。原発反対グループはこのコードの技術・経済的価値を高く評価したマスコミの報道をリンクさせるなど、プログラムをすべて確保したかのような印象を残した。

 このツイッター利用者はまた「国民の皆さま、原子力発電所から早く逃げてください。12月9日を歴史に残すことになる」と書いた。 これは一部の原発稼動中止を要求し、クリスマスに機密資料を全面公開するとともに原発事故を誘発させるといった既存の脅しを想起させる狙いがあるものと見られる。12月9日は韓水原に悪性コード攻撃があった日だ。韓水原の内部業務ネットワークと連結するパソコン3台は、この攻撃で被害を受け精密調査に入った。原発反対グループは1万6250の悪性コードを植えつけ資料約10万件を盗み出したと主張している。

 韓水原は追加の悪性コードは捜し出せず、9日の攻撃による悪性コードは資料流出能力がないと釈明した。だが、資料が流出し続けているうえ韓水原の内部業務ネットワークが9日の攻撃で悪性コードに感染した点を考慮すると釈明は不十分だ。4つの本部で構成される韓水原は本部当たり3500~4000台のパソコンを使っており、サイバー攻撃と資料の流出が9日以前から準備された可能性もあり、悪性コードから自由とは言い難い。

 キム・ジョンドク中央(チュンアン)大学教授(産業セキュリティー学)は「韓水原の原発運転の責任を担う制御コンピュータ・ネットワークは独立閉鎖網なので、クリスマスに攻撃が成功する可能性は少ないが予断を許さない」と語った。

チョン・セラ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.12.23 23:27

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/670521.html?_fr=mt3 訳Y.B

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