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あまりに酷いチョ前副社長の言動に大韓航空が報告書ねつ造

登録:2014-12-18 08:27 修正:2014-12-18 08:41
被害者に虚偽陳述書を要求
ファーストクラス乗客にはマスコミとの接触自制を懐柔
「覆い隠そうとあらゆる醜態」
チョ・ヒョナの言動は報道内容より酷く
「飛行機は飛ばせない、降りろ!」と暴言
チョ・ヒョナ大韓航空前副社長が17日午後、ソウル麻浦区孔徳洞のソウル西部地検での調査のため現れると強風で髪の毛が乱れている。 イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 「大企業が小細工を働かせて覆い隠そうとして、ありとあらゆる醜態を晒した」

 検察関係者は17日、チョ・ヒョナ大韓航空前副社長に対する事前拘束令状請求決定の背景をこう整理した。大企業オーナー家であり役員でもある財閥3世の地位を利用し、数百人の乗客が搭乗した航空機を回航させたうえ、機内の安全責任を担う事務長を強制的に降りさせ、その事実が知られると処罰を避けるため役員を私的に動員して陳述のねつ造にまで手を染めたことをこう表現したのだ。

 検察内部ではチョ前副社長が証拠を覆い隠そうとしたため逆に自らを縛ることになったと語られている。証拠隠滅の情況は明白だ。大韓航空○常務の主導でチョ前副社長に有利になるよう陳述を練り直した“脚本”を作り、被害者であるニューヨーク発A380航空機のパク・チャンジン事務長と乗務員にそれに沿った虚偽陳述を求めたというものだ。大韓航空側はチョ前副社長の暴言や暴行を現場で目撃したファーストクラス乗客のパク氏にもマスコミとのインタビュー自制などの懐柔策をとった。

 大韓航空は“ナッツリターン“事件がマスコミに知られる前、社内の真相調査を通じチョ前副社長の暴言の事実を含む最初の報告書を作成した。検察は○常務がこの“真相”を把握しておきながら、最初の報告書と異なる内容の陳述を事務長と乗務員に求めたと見ている。その過程はすべてチョ前副社長に報告されていたことが分かった。検察関係者は「業務上の上下関係が明白な状況で、直接的な指示がなくても、そうした事実を知っていたり暗黙的な指示をしただけでもチョ前副社長には証拠隠滅教唆の容疑が成立する」と話した。

 検察は当時の機内でされたチョ前副社長の言動が知られているよりはるかに酷く、こうした内容が知られることを防ぐため大韓航空が組織的に証拠隠滅をしたと見ている。証拠隠滅は深刻なレベルにあるというのだ。当時チョ前副社長は事務長に「この飛行機は飛ばせない。降りろ!」などの暴言をしたと調査された。検察関係者は「(チョ前副社長は)結局『この飛行機のオーナー、主人は私』という考えを持っている。そして問題になると証拠を隠滅しようとしたようだ」と話した。

 チョ前副社長の事前拘束令状に暴行容疑が含まれるかも今後の関心事だ。チョ前副社長は12日に国土交通部での調査を終えてから取材陣に「(暴行は)初めて聞く話」と言うなど積極的に否定した。しかし、被害者のパク・チャンジン事務長と目撃者のファーストクラス乗客のパク氏はマスコミのインタビューと検察調査で「チョ前副社長が乗務員の肩を押しマニュアルのケースで事務長の手の甲を突いた」と一致する証言をしている。

チョ・ヒョナ大韓航空前副社長が17日午後、証拠隠滅教唆と威力業務妨害の容疑で調査を受けるためソウル麻浦区のソウル西部地検に出頭して頭を深く下げている。キム・ソングァン記者 //ハンギョレ新聞社

オ・スンフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.12.18 00:49

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/669654.html 訳Y.B

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