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韓米「2+2会議」声明に中国牽制の文言盛り込む

登録:2014-10-27 01:31 修正:2014-10-27 06:52
南シナ海の航海自由を強調
韓国が米国の手を挙げた格好
韓中関係に悪影響の憂慮
韓米外交国防長官が24日、米国ワシントンの国務省庁舎で「2+2会議」を行った後、記者会見をしている。左からハン・ミング国防部長官、ユン・ビョンセ外交部長官、ジョン・ケリー米国務省長官、チャック・ヘーゲル米国防省長官。AP

 23日(現地時間)米国ワシントンで開かれた韓米安保協議会議(SCM)に続き、24日に開かれたいわゆる「2+2長官会議」(韓米外交・国防長官会談)の声明にも、明白に中国を牽制する文言が盛り込まれ、今後の韓中関係に大きな負担として作用する展望が出ている。

 韓米は2+2会議後に共同声明を出し、「両国長官は南シナ海での平和と安定の維持、海上安保と安全、そして航海自由の重要性を強調した」と明らかにした。 このような文面は、南シナ海領土紛争を巡って米国と中国が大きく立場の違いを見せている中で、韓国が全面的に米国の手を挙げたことを意味する。

 米国は南シナ海の平和と安定を害する1次的な原因が中国にあると判断している。 2008年の世界金融危機以後、中国が増大した経済力と国力に基づきベトナムやフィリピンとの領土紛争で攻勢に出ていると見ているわけだ。

 南シナ海での航海の自由の重要性を強調するのも米国の論理だ。米国は、世界で唯一、航海の自由を享受し、商船や軍艦の運航、潜水艦の偵察活動などを無制約に展開した。 中国が最近、南シナ海地域を”核心利益”として設定して漁業・エネルギー資源の確保を試み、中国沿岸から米国の偵察・監視活動を締め出すと、米国がこれを牽制するために”航海の自由”を持ち出したわけだ。 このように米中間の鋭敏な問題に対して韓国政府が米国寄りを明確に表明した以上、中国政府が外交チャンネルを通じて説明を要求する可能性もある。

 その他にも2+2会議では、韓米安保協議会議合意の延長線上で、韓・米・日3国安保協力の重要性を認識し、3国間情報共有措置に対して協議を続けることにした。 表面的名分は北朝鮮の威嚇を挙げているものの、3国間安保協力は米国が中国の浮上を牽制するために要求してきたものだ。 特に、3国間の情報共有推進は韓・米・日ミサイル防御(MD)推進と密接にかみ合っているという疑惑が拭えず、これもまた韓中関係を傷つける障害として作用する可能性が大きい。

 一方、ジョン・ケリー米国務長官は、2+2会議後にユン・ビョンセ外交長官と共同記者会見を行い、北朝鮮に抑留中の米国人2人の釈放問題と関連して「(米国の)いかなる謝罪や声明も、近い期間中にはない」としつつ「善意のジェスチャーではなく、外交的道を開こうとする北朝鮮の意志を世界に見せなければならないことを北朝鮮が悟ることを希望する」と話した。

イ・ヨンイン記者、ワシントン/パク・ヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/661488.html 韓国語原文入力:2014/10/26 20:49
訳J.S(1242字)

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