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韓国野外公演会場の事故、狭い換気口の上にいた数十人が一瞬で墜落

登録:2014-10-17 22:40 修正:2014-10-18 07:19
17日午後、京畿道城南市板橋テクノバレー ユースペース野外広場で開かれた第1回板橋テクノバレー祝祭での音楽公演中に、換気口の覆いが崩壊し、20人余りの死傷者が発生した。消防署員が救助作業を展開している。 京畿消防本部提供//ハンギョレ新聞社

約20人が地下4階に墜落…再び安全不感症が招いた惨事
建築法上、換気口の覆いに規定なし…去年も釜山で墜落死

 17日午後に発生した京畿道城南(ソンナム)の板橋(パンギョ)テクノバレー野外公演会場の換気口鉄製覆い崩壊死亡事故は、再び安全不感症が招いた大型惨事だった。

 この日、野外公演会場で午後5時から開かれた第1回板橋テクノバレー祝祭では、市民約700人が公演を観覧していた。 午後5時50分頃、人気ガールグループ「4Minute(フォーミニッツ)」のメンバーが舞台に上がると、彼女たちを見ようと観覧客約20人が公演会場付近にあった高さ1.5メートルの突き出た地下駐車場換気口の上に上がったと見られる。

 横3メートル、縦5メートルの換気口の鉄製覆いの上に観覧客がのぼり、重量に耐えられなくなった鉄製覆いの構造物が約10メートル下へ崩落したものと推定される。 一部の目撃者は観覧客が‘良い席’を確保するために公演が始まる前から換気口の覆いの上に上がっていたと話した。 ある目撃者は「ガールグループがよく見えないので、彼らが換気口の上に上がった」と話した。

17日、京畿道城南市で開かれた第1回板橋テクノバレー祝祭のイベント場で、換気口の覆いが崩壊して上にいた人たちが20メートル下に墜落する事故が発生、警察と消防当局が救助作業をしている。午後8時30分現在で15人が死亡している。ニューシス

 公演主催側は安全要員を配置したと言っているが、換気口の覆いに上る市民を制止しなかったものと見られる。 現場に安全要員は約10人いたと伝えられた。 野外公演会場であるため、押し寄せた人波を整理するのが困難で、席も定められていなかったので現場は一層無秩序にならざるをえなかった。 金曜日の夜でもあり人が多く集まっていた。

 その上、ガールグループの公演だったため、換気口の上に上った人々が体を揺すったことも崩壊の一要因になったと見られる。 野外公演会場近隣の職場に通うキム氏(43)は「建物と建物の間にあるさほど大きくない公園だ。あの換気口の高さも別に高くはなく、上ろうと思えば簡単に上れる。 普段でも酒を飲んで上っている人をたまに見た。 一人で上がれば大丈夫でも、大勢が上がれば危険になりうる。 今日も音楽に合わせて人々がその上で跳ねていたという話も聞いた」と話した。

 専門家たちは、換気機能に関する基準があるだけで、外部に露出した換気口周辺の安全施設をどのように設置すべきかの基準が抜けている建築法を問題にした。「‘建築物の設備基準などに関する規則」によると、大衆利用施設の換気基準については、時間当り0.5回以上の換気、送風能力などの規定を含んでいる。 換気口の鉄製覆いの強度、安全フェンスの設置などに関する規定はない。

 換気口の周辺に安全施設が必要だという指摘が相次いで提起された。 去年は釜山で誕生日パーティーをしていた高校生が、地下6階相当の深さのデパート換気口に落ちて死亡した。2009年には京畿東灘(トンタン)新都市のあるアパートの遊び場で遊んでいた子供が、深さ10メートルの地下駐車場換気口内に落ちて重傷を負った。この換気口には安全フェンスや危険表示はなかった。 覆いも鉄製ではなくプラスチック製だった。

17日午後、地下換気口の覆いが崩壊し数十人の死傷者が発生した京畿道城南市盆唐区の板橋テクノバレー野外公演場事故現場で、消防官たちが負傷者を移送している。城南/連合ニュース

板橋/ソ・ヨンジ、チェ・ウリ、パク・テウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/660342.html 韓国語原文入力:2014/10/17 21:29
訳J.S(1636字)

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