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“韓国陸軍28師団 ユン一等兵死亡事件、70年代にもなかった野蛮行為”

登録:2014-08-01 18:36 修正:2014-08-02 06:37
7月31日午後、ソウル永登浦区(ヨンドンポク)の軍人権センターでイム・テフン所長が、去る4月に京畿道漣川(キョンギド・ヨンチョン)の陸軍内務班内で先任の暴行と苛酷行為の末に亡くなったユン・某一等兵の体に残っていた傷の写真を見せている。 連合ニュース

軍の苛酷行為で亡くなったユン一等兵事件
実体を暴露したイム・テフン軍人権センター所長
“あまりの残酷さは見るに忍びないほど
軍、傷害致死罪ではなく殺人罪で起訴すべき”

 去る4月、部隊員による苛酷な行為で亡くなった陸軍28師団砲兵連隊ユン・某(23)一等兵の事件を世間に知らせたイム・テフン軍人権センター所長が「1970年度にもこれほどの事件は類例を探しがたい」と話した。 イム所長はセクハラ問題を追加して起訴し、幹部の大量懲戒事態まで発展したこの事件を公正に扱うため、軍事裁判所を他所に移して裁判をしなければならないと主張した。

 イム所長は31日午後、CBSラジオの‘CBS時事ジョッキー’とのインタビューで、ユン一等兵が加えられた苛酷な行為と関連して「(軍隊で)死亡した事件をこれまでたくさん見てきた他の法律家たちも‘これは本当の事なのか’と訊き返してくるほどだった。 1970年代にもこれほどの事件は類例を探しがたい」と話した。

 イム所長は、現在傷害致死罪で起訴されている加害者を殺人罪に変更して起訴すべきだと主張した。 彼は「現在28師団チェ・某検察官は、控訴状の変更をしようとしない」として「それなら裁判所が職権で控訴状の変更を命令しなければならない」と明らかにした。 さらに続けて「これは殺人の意図が明白だ」として「28師団の集団殴打死亡事件は韓国国民の信頼を根こそぎ吹き飛ばしてしまうほどに野蛮であり血塗られている。 そのあまりの残酷さは見るに忍びないほどだった。 事件記録を見ても極めて辛かった」とした。

 イム所長はまた、軍検察がユン一等兵が加えられた苛酷行為の全てを公開しないとしながら、必要な場合には追加で虐待事実を明らかにすると話した。 彼は「(31日の)記者会見で公開しなかった内容がある」として「今後、軍当局がこの事件において控訴状の変更やセクハラに対する追加起訴をしなければ、我々が追加で準備したものなどを暴露する」と話した。 イム所長は31日午後に行った記者会見で、ユン一等兵の死亡前日に加害者の兵士たちがユン一等兵の性器に液体軟こうを塗るなど、明白なセクハラをしたが起訴状には記録されていないと明らかにした経緯がある。

 想像を絶する残忍な苛酷行為の背景と関連しては「ほとんど組織暴力団が力を誇示するように自分より下位にいる人間を力で制圧するような、犯罪集団水準で構成されている」と話した。 イム所長は「主犯のイ・某兵長が、被害者が転入して来る前から同僚兵士たちを絶えず殴打していた。 苛酷行為に加担したチ・某上等兵は、被害者が転入して来る前に主犯が兵長から死ぬ程殴られたと述べた」と話した。

 イム所長はまた「この部隊は義務中隊だとして、大隊本部と離れている。 ここを指揮する幹部は下士官1人だが、その下士官一人も事実上主犯のイ兵長の方が年齢が上であるため、‘兄さん、兄さん’と言って黙って従っていた。 イ兵長が主導する殴打、苛酷行為に参加、または黙認、ほう助するなどの行為をしたとして、この下士官も拘束された状態」と明らかにした。

 イム所長はまた「大量懲戒事態が発生したので、その人々が裁判に影響を与える可能性が高い」として「現在の軍事裁判所ではなく、6軍団の普通軍事裁判所で裁判が進行されるべきと見ている」と明らかにした。

 軍はこの事件を調査した結果、ユン一等兵に常習的な殴打と苛酷な行為が加えられていた事実を確認し、加害者であるイ兵長など兵士4人を傷害致死容疑で、これを黙認したユ・某(23)下士を暴行などの容疑で4月9日拘束起訴した。 該当部隊の連隊長以下16人は懲戒を受けた。 イ兵長とユ下士ら5人は来月5日に結審公判を控えている。

チン・ミョンソン記者 torani@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/649401.html 韓国語原文入力:2014/08/01 14:01
訳J.S(1837字)

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