セウォル号遺族の心の傷に塩をすり込んだ‘ママ部隊’の正体、分かってみれば…
ピョン・ヒジェ、シン・ドンウクらと‘ユ・ビョンオン法制定国民連帯’活動も
去る7月18日ソウル光化門(クァンファムン)広場。 ‘遺家族たち、ちょっとやりすぎじゃないですか、義死者だなんて’‘国のために命を捧げたわけでもないのに、理解できません’と書かれたプラカードを持って、ハンスト中のセウォル号惨事遺族たちの前で抗議記者会見をしようとして、警察に制止された彼女たちがいた。 ママという単語を前面に掲げ、遺族たちの心を傷つけた‘ママ部隊奉仕団’(以下、ママ部隊)は一時インターネットのリアルタイム検索語上位に上がって話題になった。
ビョン・ヒジェ代表らと‘ユ・ビョンオン法制定国民連帯’に参加
セウォル号特別法の制定に反対するという彼女たちの正体は何だろうか? 会員が40人余りというママ部隊は、2013年に創立されたという。 ニューライトの幹部を務めたことがあり、脱北女性会・国を守る女性連合など、色々な団体で活動するチュ・オクスン(61)氏が代表を務めている。 チュ代表は＜ハンギョレ21＞との通話で「私たちの中には美容院を営む人、衣料品店を営む人もいて、(会員が)多様だ」と紹介した。
彼女たちは団体の名前にある‘奉仕’が主な活動だと主張する。 去る6月27日には京畿道(キョンギド)安山(アンサン)の個人タクシー運送事業組合の前庭で‘ご飯をよそって奉仕’しもした。 セウォル号遺族たちのために無料タクシーを運営した人々を励ます場であった。
だが、彼女らはまた別の顔を持っている。 去る5月16日には光化門広場で脱北オモニ(お母さん)会、韓国自由総連盟女性会など21の女性保守団体とともに‘セウォル号惨事を扇動する不純勢力’を糾弾する記者会見を行った。 セウォル号事件を口実に朴槿恵(パク・クネ)政府を攻撃する反国家扇動デモ屋を放置できないというのがこの日の行事の要旨だ。 チュ・オクスン代表は、ピョン・ヒジェ メディアウォッチ代表、朴槿恵大統領の親族シン・ドンウク共和党総裁らと共に‘ユ・ビョンオン法制定国民連帯’にも参加している。 ‘ユ・ビョンオン法’は清海鎮(チョンヘジン)海運の実所有主であるユ・ビョンオン前セモグループ会長の処罰を強調した法だ。
チュ代表はハンスト座り込み中のセウォル号遺族たちの前でピケットデモをした理由について「遺族たちの行動にやりすぎの面があって‘これはひどい、そうだ、ママ(会員)たちが私の話に従って道を渡ろう’、(その後で)そこ(光化門広場)で記者会見をした」と話した。 政界が提案したセウォル号惨事生存生徒の大学特例入学、犠牲者の義死者指定などを遺族が主張したものと勘違いして行った行動だった。 チュ代表は「ユ・ビョンオンが自殺したというではないか。もう(遺族たちは)やめろ。 私たちも頑張ろう。 経済もちょっと良くしよう」として「遺族らがまた無理強いをすれば私たちがまた出て行くだろう」と話した。 ユ・ビョンオン前会長が亡くなったので、セウォル号惨事に対する真相究明要求も中断せよという話だ。
遺族たちは‘無対応’原則
ノ・ミョンウ亜洲(アジュ)大教授(社会学)は「極右勢力のこのような動きを‘内面化された国家主義’と定義できる」と話す。 政府や国家に向けられた批判を受け入れられなかったり、国家に対する批判を自分自身に対する冒とくと感じているという意味だ。
‘遺族が無理強いするならまた出てくる’と予告したママ部隊に対して、遺族たちは特別な対応はしないと明らかにした。 セウォル号家族対策委のパク・ヨンウ光化門生活室長は「ママ部隊に対して‘無対応’原則を守ることにした」と話した。 セウォル号特別法制定を通じた真相糾明と責任者の処罰、安全対策準備が緊急な状況で、余計な雑音を作るまいとする考えからだ。
チャン・スルギ インターン記者 kingka8789＠hanmail.net
訳J.S(2066字)
