‘親日・反民族発言’波紋 総理指名から14日後に落馬
「国会、法に則り聴聞会を開催すべき」不満吐露
親日論議に‘独立有功者の子孫’を主張し、積極的防御
ムン・チャングク国務総理候補が指名から14日後に辞退した。
ムン候補はこの日午前10時、政府ソウル庁舎で記者会見を行い「分裂したこの国を統合と和合に引っ張っていくという朴大統領のお言葉に微力ながらお手伝いしたかったが、総理候補に指名を受けた後、国が一層深刻な対立と分裂に陥って朴大統領の今後の国政運営に障害物になるかと心配した」として候補職を辞退した。
‘親日・反民族発言’が論議され14日後に辞退したムン候補は、15分におよぶ長い説明を通じて問題発言と言論に対する報道を逐一指摘し不満を表わした。 また、与野党政界もまとめて批判した。
ムン候補は記者会見で「国民の意思ばかりを強調すれば世論政治になる。 世論は変わりやすく、偏見と固定観念によって支配を受けやすい。 大統領が総理候補を任命したなら国会は法に則って聴聞会を開催する義務がある」として、自主辞退を促した与野党政治家に対する不満を吐露した。
自身の信仰問題と関連しても、金大中大統領に言及して「大切な基本権だ。私が平凡な個人の時代、私の信仰に則って申し上げたことに何の誤りがあるか。 私が尊敬する金大中元大統領も獄中書信という本で信仰を告白し、苦難の意味を明らかにされた。 私はそんな信仰告白をしてはならなくて、金大中大統領はしてもかまわないのか」と話した。
言論に対しても‘真実報道’に言及して不満を浴びせた。 「発言のいくつかの節を取り出して、それだけを報道すればそれは文字の上での事実報道にすぎない。 しかし、それが全体の意味を歪曲して傷つけるならば、それは真実報道ではない」と批判した。
記者会見で最も強調したことは、独立運動有功者であったムン候補者の祖父 ムン・ナムギュ氏に関する話だった。 ムン候補者は祖父の漢字名と履歴を詳細に明らかにし、「祖父の名誉が政治攻防で毀損されかねないとし黙って処理されるよう願っていたが、親日論議の検証過程で明らかにすることになった」と話した。 国民に向かって‘ムン・ナムギュ(文南奎)、サクジュ(朔州)’というキーワードでウェブ検索をしてみることを薦めもした。 親日論議に対して独立有功者の子孫であることを明らかにして積極的に防御したわけだ。
ムン候補は弁明の最後に「私をこの席に呼んでいただいた方もその方で、私を取り込んで下さる方もその方だ。 私は朴槿恵大統領を助けて差し上げたかった。 しかし今の時点で私が辞退することが、朴大統領を助けることだと判断した」として、総理候補を自主辞退する意思を明らかにした。
ムン候補の自主辞退について、朴槿恵大統領はスポークスマン室を通じて「人事聴聞会まで行けなくて本当に残念に考える。 これからは聴聞会で誤って知らされた懸案に対しては疎明の機会を与えて、個人と家族が不名誉と苦痛の中で一生を生きていかないようにしたい」と明らかにした。
パン・ジュノ記者 whorun@hani.co.kr