ムン「4・3事件は共産主義者の暴動」
‘日帝強制動員調査支援委’・報勲処も
総理室の傘下…萎縮を憂慮
ウォン・ヒリョン済州(チェジュ)当選者「深刻な問題」
ムン・チャングク国務総理候補者の歪曲された歴史意識を見る時、彼が総理室傘下の国家報勲処や済州(チェジュ)4・3事件名誉回復委員会委員長などを務めることは適切でないとの指摘が出ている。
2000年に発足した‘済州4・3事件真相究明および犠牲者名誉回復委員会’は、現在国務総理が委員長を受け持っている。 しかしムン候補者は、済州4・3事件に対して「共産主義者が起こした暴動」と述べた。 歴史学界が長期に亘る研究を通じて‘民衆抗争’と規定したこととは異なる認識だ。 これに対して野党はもちろんセヌリ党も反発している。
ウォン・ヒリョン済州道知事当選者側は「国務総理は済州4・3特別法に則り4・3事件の真相糾明と名誉回復を責任をもって主導しなければならない済州4・3委員会の当然職委員長を務めなければならない。 4・3に対する歴史的、実質的責任者である国務総理が、4・3について歪んだ歴史認識を持っているということは深刻な問題にならざるを得ない」と憂慮した。
‘対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者など支援委員会’も活動が萎縮する恐れがある。 ここは総理室傘下で、ホン・ユンシク国務次長が政府側委員を受け持っている。
日帝植民支配を‘神の意志’と見なすムン候補者の歴史観を考慮すれば、この団体の活動もやはり少なくとも心理的な制約を受けかねない。
総理室の直属機構である国家報勲処もやはり同じだ。 報勲処は独立運動および戦争有功者とその家族を世話し、独立・護国・民主化関連の記念追慕行事を行っている。 ムン候補者が日帝時代と6・25戦争(朝鮮戦争)などを不可避だったとして正当化する歴史観を持って、彼が務めることは不適切だという指摘が出ている。
この他にも総理室傘下の統一研究院と対外経済政策研究院なども影響を受けうる。
ムン候補者は統一問題に対しても「交渉や対話には何も効果がない。 ただ神の意志によってのみ統一がなされる」と述べたし、北朝鮮に対しても「必ず崩壊する」という発言を何度もしたことがある。 国務総理の傘下には国家報勲処と法制処、公正取引委員会、金融委員会などが設置されていて、国家安全処と人事革新処が新設される予定だ。
また、傘下に‘民主化運動関連者名誉回復および補償審議委員会’等67の委員会があり、規制改革委員会と社会保障委員会、国民元老会議などは国務総理が委員長や議長を受け持っている。
チェ・ヒョンジュン記者 haojune@hani.co.kr