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[旅客船沈没 大惨事] 大統領府、ひとまず居直ったが…キル・ファンヨン社長の線で幕引き?

登録:2014-05-18 22:26 修正:2014-05-19 06:59
KBS報道干渉証言が溢れているが
「公式的言及はしないことに決定」表明
キル社長の線で事態幕引き 意図
キル・ファンヨン韓国放送社長が去る9日、ソウル鍾路区(チョンノグ)青雲(チョンウン)孝子洞(ヒョジャドン)住民センター前で、キム・シゴン報道局長の発言などと関連してセウォル号遺族に謝った後、立ち去っている。 イ・ジョンヨン記者 lee312@hani.co.kr

大統領府関係者「キル社長の過剰対応が事態悪化させた」
不満たっぷりな反応も

 <韓国放送>(KBS)前職報道局長が‘大統領府の報道干渉’に関して信じ難い水準の生々しい証言をしたが、当事者として名指しされた大統領府は数日間にわたり沈黙を守っている。

 大統領府関係者は18日、韓国放送に対する大統領府介入の有無を尋ねる<ハンギョレ>の質問に「その部分に対しては、公式的な言及をしないことに‘決定’した」と明らかにした。 誰がそのような決定をしたのか、キム・シゴン前報道局長の暴露内容が事実なのかどうかに対しても「言及すること自体が適切でない」という返事で回答を避けた。

 大統領府の言及を通じて、強いて論議を起こすよりは沈黙で一貫し時間の経過を待つことが現局面で最も有利だという判断をしたものと見られる。

 大統領府内外では、大統領府がキル・ファンヨン社長を通じて韓国放送の報道を統制したり干渉したとすれば、当事者はイ・ジョンヒョン広報首席やペク・キスン前国政広報秘書官(現在は空席)等が行ったことらしいとの観測が出ている。 だが、当事者についても「不必要な憶測ばかりが拡大再生産される」として、反論もしていない。

 代わりに大統領府は19日に予定されたキル・ファンヨン社長の釈明を強調している。 大統領府核心関係者は「キム・シゴン前局長が‘キル社長がこのように話した’と明らかにしているではないか。 結局、キル社長が明らかにして釈明すべきこと」と話した。 今回の事件の枠組みを、大統領府の公営放送介入ではなく韓国放送の内部事情に限定しようとする意図と読まれる。 大統領府は乗り出さずにキル社長の線で今回の事態に幕を引かせるという意だが、大統領府がキル社長という代理人の背後に隠れる姿だ。

 大統領府も内部的にはキル社長が‘過剰対応’をして事態を悪化させたという不満たっぷりな雰囲気も感知される。

 大統領府と韓国放送間の関係に精通している内部の要人は「大統領府が韓国放送に何も話さなかったということではない。最近火が点いた論議は、この間以心伝心で互いにしてきた仕事に対して行き過ぎた意図を持って拡大解釈したのだろう」と話した。 大統領府が組織的に韓国放送に対して報道統制をしてきたわけではなく、キル社長が大統領府側の意見を‘オーバー’に解釈して過剰対応したというニュアンスだ。 彼は「歴代政府でも(大統領府と韓国放送は)その程度の関係を維持してきたし、特に現政権になって激しくなったわけでもない」と強調した。

 大統領府の別の関係者は「海洋警察の(事故収拾)対応に対しては、大統領府も失望して怒っている雰囲気なのに、どうして(大統領府が)海洋警察を批判しないでくれと言えるだろうか。 常識的でない主張」だとしながらキム前局長の暴露内容を否認した。 この関係者は「事態がここまで発展したことに対して、キル社長が責任を負わなければならないのではないか」として不満を表わしもした。

 だが、大統領府関係者たちの発言からも知れるように、今回の韓国放送事態は大統領選挙の時に朴大統領が公約した‘放送公営性強化’の約束を後送りしながら放送掌握への誘惑を捨てられないところから始まった側面が大きい。

 これは韓国放送などの公営放送は‘政権の戦利品’という誤った認識から抜け出せずにいるためだ。 朴大統領は大統領選挙の時‘公営放送の支配構造改善を深く議論する公論の場を用意する’、‘公営放送の社長選出も国民が納得できる水準で透明に推進する’と約束した経緯があるが、執権1年が過ぎてもこれと関連したいかなる後続対策も出していない。 むしろ最近では放送関連の主要職務に保守的な側近要人を内定するなど反対に‘放送掌握’を露骨化しているのではないかとの憂慮まで産んでいる。

ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/637607.html 韓国語原文入力:2014/05/18 19:42
訳J.S(1922字)

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