現代建設は2010年12月カタールの首都ドーハ中心部にある‘ハマドゥ メディカル シティ’工事を受注したというニュースを誇らしげに知らせた。 カタール公共事業庁が発注した5億3400万ドルの大規模プロジェクトを先進国企業らを抜いて受注したということだ。
だが、現代建設が担当したこの事業場は、最近国際人権団体から残酷な労働人権蹂躪現場に指定された。 昨年11月、アムネスティ・インターナショナルが公開した<移住労働の陰-ワールドカップを控えたカタール建設分野に照明>という報告書には、現代建設の下請け業者に雇用された南アジア移住労働者が奴隷のように扱われ、元請け業者である現代建設がこれを事実上ほう助してきた情況がそっくり示されている。
アムネスティ・インターナショナルは現代建設、国営カタール石油公社、スペインの建設業者OHLグループなどの下請け業者現場を問題がある現場として目星をつけた。 現代建設は2006年ドーハ アジア競技大会のために作られた建物を高級病院に改造する工事をしているが、下請け業者であるPSCIが雇用した労働者が賃金未払いと劣悪な環境のために苦痛を受けている。 アムネスティ・インターナショナルは当初はドーハ駐在の現代建設職員は "PSCIが下請け業者であり、我々がその会社に対する責任を負うことはできない" と話したが、以後には現代建設韓国本社側では "責任を感じ、プロジェクトに対する調査と監視を増やすと話した" と伝えた。 現代建設はこの他にも王宮拡張、国立博物館建設、ルサイル高速道路の工事契約を受注するなど、カタール建設特需をごっそりと享受している。
建設現場で移住労働者を締めつけている‘カパルラシステム’の責任は、根本的にはカタール政府にある。 大規模建設プロジェクトを発注する主体もほとんどがカタール公共事業庁などの政府機関や政府と密接な関係を結んだ所が多い。 だが、カタールが2022年ワールドカップ開催関連プロジェクトをはじめとして、今後4年間に主要建設工事に1230億ドル(128兆ウォン)を投じる計画を立てるなど、建設特需を起こして韓国をはじめとする世界各国有数の建設会社が先を争って受注競争に飛び込んでいる。 ‘カパルラシステム’を背負って利益を得ているのがカタール政府と国民だけではなく、韓国など世界の建設会社でもあるという話だ。 ドイツの時事週刊誌<ディ ベルト>は "カタール ワールドカップを控えて移住労働者の死と搾取に責任を負わなければならないのは世界" と指摘した。
チョン・セラ記者