オーストラリア・カナダ・ニュージーランドなど農畜産強国との同時多発自由貿易協定(FTA)が進行している中で、市場開放により困難を経験している農漁民を支援するために用意された被害補填直払金がきちんと執行されていないことが明らかになった。
8日、国会外交統一委員会所属の新政治民主連合パク・ジュソン議員が農林畜産食品部から受け取った‘最近5年間 自由貿易協定 被害補填直払金の支給現況’資料を見れば、被害補填直払金は2009~2012年の間に一度も支給されていなかった。 2009~2011年は予算がそれぞれ250億ウォン、2012年には600億ウォンだったが、全て‘不用額’として残っていた。 農林畜産食品部関係者は「法で価格・輸入量・総輸入量の3つの支給条件を定めていたが、この間に充足した品目はなかった。 条件が厳しいという指摘があり2012年に緩和した」と話した。
‘自由貿易協定締結に伴う農漁民たちの支援に関する特別法’ 6条は、協定履行により被害を被った農漁民などに、政府が被害補填直接支払金を支援する施策をFTA発効日から10年間施行することになっている。
昨年の予算600億ウォンの内、193億7600万ウォンが初めて執行されたが338億8200万ウォンは‘転用’項目とされ他の所に使われた。 農林畜産食品部はこれと関連して、被害補填直払金の申請金額が予算額の43%に達すると見て、残りをFTA基金運用計画変更を通じて‘廃業支援金’として支援したと説明した。 昨年の廃業支援金は、申請金額が2183億ウォンで予算額の7.3倍に達した。
パク・ジュソン議員は「最も大きな問題は予算執行の方向」とし「自由貿易協定による被害を補填して農漁業を継続できるようにすることが優先であるにもかかわらず、政府政策が廃業支援にばかり集中しており、事実上農漁業を枯死させている」と指摘した。
FTA基金も当初計画どおりには造成されていないことが明らかになった。 ‘自由貿易協定締結に伴う農漁民などの支援に関する特別法’14条には、政府は韓-チリFTA発効日から7年間で1兆2000億ウォンの基金支援計画を樹立し、施行に必要な基金を作らなければならないとされている。 パク議員室が農林畜産食品部に確認したFTA基金の資産規模は昨年末基準で8212億ウォン(流動資産465億ウォン、投資資産7747億ウォン)で、60%水準に過ぎなかった。 昨年の場合、税収不足を理由に2500億ウォン以上の転入金が基金造成に回らなかった。
キム・ジョンピル記者 fermata@hani.co.kr