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朴大統領 遺憾表明の直後…検察が国家情報院を押収捜索

登録:2014-03-11 00:35 修正:2014-03-11 17:29
‘大統領選挙介入’に続き、現政府で2回目
検察、証拠偽造に対して出遅れた捜査
ソウル瑞草区(ソチョグ)内谷洞(ネゴクトン)の国家情報院玄関に国家情報院職員が立っている。 /共同取材写真

朴大統領、首席秘書官会議で "証拠偽造論議 非常に残念 問題が明らかになれば正す"

 ‘ソウル市公務員スパイ証拠偽造事件’を捜査中の検察が10日、国家情報院を電撃押収捜索した。 国家情報院が国内でインターネット掲示文・コメント活動をして大統領選挙および政治に介入した疑いで検察の押収捜索を受けてからまだ1年にもならない内に、今度は国外で公文書を偽造して証拠をねつ造した疑いで押収捜索を受けたのだ。 2005年‘三星(サムスン)Xファイル’で火が点いた不法盗聴事件で押収捜索を受けたことまで含めれば史上3回目の押収捜索だ。 国家の最高情報機関が検察の押収捜索を受けたこと自体が世界情報機関の歴史上類例がないことだ。

 証拠ねつ造事件を捜査中のソウル中央地検捜査チーム(チーム長 ユン・ガプクン)は10日午後5時頃からソウル内谷洞(ネゴクトン)の国家情報院を押収捜索した。 検察は捜査チームを国家情報院に送り、対共捜査チームなど証拠ねつ造にかかわった国家情報院関連事務室で内部文書と内部通信網、コンピュータ サーバーなどの電算資料、証拠ねつ造事件関連捜査記録などを確保した。 押収捜索にはノ・ジョンファン ソウル中央地検外事部長など捜査チーム検事3人と捜査官など10人が投入された。 検察は先週末、裁判所から押収捜索令状を発行された後、この日国家情報院の協力を得て押収捜索を行った。

 検察の国家情報院押収捜索は、朴槿恵(パク・クネ)大統領がこの日午前の大統領府首席秘書官会議で 「ソウル市公務員の国家保安法違反容疑事件と関連、証拠資料の偽造論議が拡散していることに対して非常に遺憾と考える」と話した後になされた。 朴大統領は「検察は今回の事件に対して一点の疑惑も残さないよう徹底的に捜査して、国家情報院は検察調査に積極的に協力しなければならない」と話した。 朴大統領が公式の席上で国家情報院のスパイ証拠ねつ造事件に言及したことはこれが初めてだ。 国家情報機関が綱紀紊乱事件にまきこまれ、ますます波紋が大きくなっている状況を放置し難いと判断したためと見られる。

 国家情報院は2005年8月、国家安全企画部(国家情報院の前身)が政・官界と市民社会団体などを対象に不法に盗聴したという内容のいわゆる‘三星(サムスン)Xファイル’事件の時に初めて押収捜索を受け、昨年4月には大統領選挙世論歪曲および政治介入事件で押収捜索を受けた。 今度はスパイ事件と関連して中国の公文書を偽造して裁判所に提出した疑いだ。 国内外で犯した不法行為によって相次いで恥さらしを自ら招来しているわけだ。

 検察関係者は「これほどになれば国家情報院を再設計しなければならない。 公的な安保力量を持って、国内では大統領選挙に介入し、国外では外国公文書を偽造することが起きたとすれば国家情報院は存在してはならない。 外国の情報機関としても毎年押収捜索を受けるような国家情報院とは情報交流しないだろうと考えられる」と話した。

 検察によるこの日の押収捜索が果たして実効性があるかという疑問も提起されている。 国家情報院は内部施設が公開されておらず、検察もどこで何の仕事をしているのか分からない。 国家情報院の案内により押収捜索を行わなければならない。 先月14日、民主社会のための弁護士会(民弁)が記者会見を行い、証拠ねつ造疑惑を提起してから25日ぶりに押収捜索が行われ、国家情報院が関連証拠を隠滅している可能性もある。 実際、昨年の国家情報院大統領選挙世論歪曲および政治介入事件の時、ナム・ジェジュン国家情報院長が協力せず検察が証拠物をまともに確保できなかった経緯がある。 キム・ジョンピル、ソク・ジンファン記者 fermata@hani.co.kr

‘ソウル市公務員スパイ証拠偽造事件’を捜査中の検察が、国家情報院対共捜査チームなど証拠偽造にかかわった関連事務室を10日午後から8時間にかけて押収捜索し、11日午前0時43分頃ソウル瑞草区(ソチョグ)内谷洞(ネゴクトン)の国家情報院から出て来た。 シン・ソヨン記者 viator@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/627697.html 韓国語原文入力:2014/03/10 22:40
訳J.S(1780字)

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