全国鉄道労働組合のストライキが9日目に入り、全国の旅客・貨物列車と首都圏の一部電車が縮小運行した17日、ソウル地下鉄1~4号線を運営するソウルメトロの労使が臨時団体協約の改正を巡り終盤の交渉を行ったあげく妥結した。
ソウルメトロの労組は18日午前9時から全面ストに入ると予告したが、陣痛の末にストライキを取り消し、地下鉄1~4号線の正常運行が可能になった。 鉄道ストライキに続く地下鉄ストライキによる交通不便もないものと見られる。
ソウルメトロ労使は17日夜11時20分頃△退職金累進制廃止にともなう補償△定年回復(58才→60才) △昇進停滞解消などの争点事項について意見の差を狭め、劇的に合意した。 パク・ウォンスン ソウル市長はこの日夜、瑞草区 方背洞(パンベドン)のソウルメトロ本社7階交渉場を訪れ、「交渉が円満に妥結して良かった」と話した。 パク市長は交渉妥結の直後、フェイスブックに「明日の朝もソウルの地下鉄は異常なく市民を待っているでしょう。 心から応援された市民の皆さんに感謝の気持ちを伝えます」と文を載せた。
労使は16日、15時間余りのマラソン交渉を行ったのに続き、この日夜再開された本交渉を通じて核心争点と異見に関して少しずつ譲歩して折衝しながら合意点を見出したと伝えられた。 ソウル市も積極的に水面下で仲裁に乗り出し交渉が妥結できるように力を添えた。
ソウル市とソウル地下鉄労組の説明を総合すれば、来年の賃金は2.8%引き上げ、退職金累進制は2014年に廃止することにした。 労使は‘退職金累進制廃止にともなう削減額を、号俸加算と福祉ポイント増額等を通じて50%水準まで補填することで合意した。 ‘一括延長’と‘段階的延長’を巡って対抗した定年問題は、1年→1.5年→2年と段階的に延長し、昇進停滞問題は来年から長期勤続者に対して順次昇進人事を施行して解消することで合意したと伝えられた。 この他に、終盤の争点に浮上した賃金ピーク制は導入しないことにした。 労使はまた、青年雇用義務を履行して、青年の働き口創出に協力することにした。
ソウル地下鉄労組は鉄道ストライキと関連して「政府とコレイル(KORAIL)経営陣が、今からでも弾圧を止め労組との対話に臨まなければならない」として「コレイルが運営する地下鉄1・3・4号線代替輸送は拒否を続ける」と明らかにした。
ソウル市は地下鉄1・3・4号線をコレイルが共同運営しており、追加で運行縮小がなされかねないだけに、非常輸送対策本部を継続運営し状況に注目すると明らかにした。
チョン・テウ、パク・ポミ記者 windage3@hani.co.kr