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職場から追われて5年、さすらっている労働者たちに 「47億ウォン弁償しろ」

登録:2013-11-29 22:42 修正:2014-09-05 19:56
あまりにひどい‘双龍(サンヨン)自動車 損害賠償’判決
ハン・サンギュン前金属労組双龍(サンヨン)自動車支部長(前列右側)等、双龍自動車労組員が29日午後、京畿道(キョンギド)平沢市(ピョンテクシ)の水原地裁平沢支所で損害賠償および仮差押さえ訴訟判決が下された後、弁護士の説明を聞いている。 平沢/パク・ジョンシク記者 anaki@hani.co.kr

ストライキした150人 対象…1人当り3254万ウォン(約313万円)の計算
労組 "魂まで食いちぎるのか…控訴する"
仮差押さえ 財産仮執行すれば再び崖っぷち

4,681,400,000ウォン(約4億5千万円))

 2009年5月、双龍(サンヨン)自動車が労働者2,646人を整理解雇したことに対抗して77日間にわたり工場を占拠しストライキを行った双龍車労働者たちが、裁判所の判決により会社と警察に支払わなければならない金額だ。訴訟に遭った双龍車労働者など150人ほどが1人当り3254万余ウォンを出さなければならないということだ。

 水原地裁平沢支所民事1部(裁判長 イ・インヒョン)は29日、双龍自動車(代表 イ・ユイル)と警察が2009年のストライキと関連して、労組員などを相手に提起した損害賠償請求訴訟で‘目的および手段が違法で、ストライキに暴力的な方法で加担し損害賠償責任が認められる」として、全国金属労組と金属労組双龍車支部など幹部と双龍車労組員、社会団体幹部などに46億8140万ウォンを賠償せよと判決した。 双龍車は‘ストライキで生産に支障をきたした’として労組を相手に100億ウォンを、警察は‘警察官負傷と装備破損’を理由に14億7千万ウォンを賠償せよと提訴した。

 裁判所は双龍(サンヨン)車の方が請求した100億ウォンの中で55億ウォンを賠償することが適正だが、ストライキ発生経緯などを考慮して請求額の60%である33億ウォン余りを賠償しろと判断した。 警察が請求した被害はほとんどを認め13億7000万ウォンを支払えと決めた。

 裁判所は‘ストライキを主導した労組幹部らには損害賠償責任がある。一般労組員の中で警察官負傷などに加担した者には加担が確認された範囲内で損害賠償責任を認めた。 単純参加者として警察官負傷などに加担していない一般組合員らには責任を認めなかった’と明らかにした。

 裁判所は「民主労総はストライキ期間中に関連集会およびデモを開催しただけで、ストライキによる警察官負傷などに加担したと見る証拠がなく、損害賠償責任を認めなかった」と説明した。

 キム・トゥクジュン金属労組双龍車支部長は「疲弊した労働者の暮らしを再びどん底に追い詰める判決であり、きわめて残念だ。政府と会社側は労働者の魂まで食いちぎる損害賠償訴訟を起こした。 直ちに控訴する」と話した。 同労組のヤン・ヒョングン組織室長は「5年近く職場を失い、街をさまよっている労働者に数千万ウォンずつの損害賠償をせよとの判決は、これらの人々の人生をどうしようもない破局に追い詰めること」と話した。

 法曹界の要人は「今回の判決が宣告されたことにより、双龍車と警察が賠償金を受け取るためにすでに仮差押さえをした労働者の財産(賃金と退職金)28億9000万ウォンなどに対して直ちに仮執行を進めるならば、双龍車労働者は再び崖っぷちに追い出される身分になるだろう」と話した。

 また裁判所は、金属労組双龍車支部非正規職支会の所属労働者4人が双龍車を相手に出した‘勤労者地位確認訴訟’で "勤労者の派遣関係が認められる。原告は被告の勤労者地位にあることを確認する" として原告勝訴判決を下した。

平沢/キム・キソン記者 player009@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/613351.html 韓国語原文入力:2013/11/29 21:08
訳J.S(1678字)

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