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領有権紛争‘日本狙い’ではあるが集団的自衛権支持した‘米国にも警告’

登録:2013-11-24 21:40 修正:2013-11-25 06:57
中国 防空識別区域設定 なぜ?
尖閣列島(中国名 釣魚島)

米・日軍事協力の強化に‘警戒心’
‘3中全会’閉幕直後に宣言
習近平など指導部の意が込められたもよう

 中国が23日、東中国海に防空識別区域を宣言したことは、ひとまずは釣魚島(日本名 尖閣列島)を巡り領有権紛争を行っている日本を狙ったものと解釈される。

 楊宇軍 中国国防部スポークスマンは 「防空識別区域は中国の主権を守る措置であり、特定国家を狙ったり特定目的を持ったものではない」と話した。 だが、中国空軍は23日、防空識別区域を宣言した直後に釣魚島上空に偵察機を送り巡回査察を実施した。 申進科 中国空軍スポークスマンはこの日 「中国空軍がTU-154とY-8等の大型偵察機2機を送り初めてこの区域を巡回査察した」と明らかにした。 特にTU-154は釣魚島上空40km地点まで接近し、これに対して日本自衛隊もF-15戦闘機を緊急発進させた。

 中国の専門家たちも今回の措置が日本を狙ったものという分析を出している。 周永生 中国外交学院国際関係研究所教授は24日<中国新聞網>に "日本が釣魚島で不断に挑発をしている状況で、中国は主権を守る次元で今回の措置を取った" としつつ "中国としては釣魚島を防御するために法的な根拠を持つことになった" と語った。 羅援 中国戦略文化促進会常務副会長も 「日本はすでに防空識別区域を設置しており、中国の航空機が接近すれば曳光弾を撃ち警告した。 さらに中国の無人機が入ってくれば撃墜するとも言った」として「このような措置が中国を威嚇し、その結果として中国が防空識別区域を宣言したのだ」と話した。

 さらに中国は日本の集団的自衛権行使を公開的に支持した米国に対して警告を送ろうとする意図も含んでいると見られる。 一部言論は「中国周辺に偵察機を送り情報を収集している米国の活動に対し、中国が今回の防空識別区域宣言を通じて対応しようとする狙いもある」と分析した。 中国は米国が日本との軍事協力を強化して、北韓核威嚇をテコにして中国牽制を強化することに警戒心を示してきた。 習近平 中国国家主席は去る6月、バラク・オバマ米国大統領との首脳会談で‘新型大国関係’を主張して相互に核心利益を尊重してこれを侵害しないことを要求した経緯がある。 黃東 マカオ国際軍事学会長は<明報>に "中国が米国と日本に向けて明確な信号を送った" と話した。

 合わせて習近平主席が執権以後強調している‘強国の夢実現を通じた中国の夢実現’次元の措置という解釈もある。 習主席は就任以後「戦う準備ができており、戦えば勝つ軍隊建設」という強国の夢を強調した。 特に今回の措置が共産党18期中央委員会3次全体会議(3中全会)の決定事項である国家安全委員会設置直後に出てきたことは、指導部の意中がそこに含まれているという解釈だ。

 だが、今回の防空識別区域に韓国、離於島(イオド)が含まれており、台湾北部海岸とも一部重なるという点で東北アジア全体の安保情勢を緊張に追い込む可能性も排除できない。 北京の外交消息筋は「今回の区域に韓国の離於島が含まれている」として「これに対し韓国政府が中国との関係部署会議やホットライン稼動を通じて相互協議しなければならないと見られる」と話した。 駐中大使館関係者は「防空識別区域は主に日本を狙ったものだが、離於島が含まれていて韓-中両国次元で協議をしなければならない問題でもある」として「ソウル本国と対応に関し相談している」と話した。 台湾国防部も23日 「国家安全と主権を保護するために法と規定が許容する範囲内ですべての措置を取る」とし中国の措置に遺憾を表明した。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 sychee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/china/612568.html 韓国語原文入力:2013/11/24 20:47
訳J.S(1681字)

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