駐英韓国大使館が最近、朴槿恵(パク・クネ)大統領の英国訪問期間に業務を助けるインターンを採用する過程で、志願者に‘去る5月の大統領訪米時に起きたユン・チャンジュン前大統領府報道官のセクハラ事件と同じ問題が起きたらどうするか’という趣旨の質問をしていたことが明らかになった。 政府が事件の再発防止を目標にするより、有事に問題提起をしないインターンを選ぶことに気を遣ったのではないかとの批判が出ている。
27日<ハンギョレ>による取材の結果、ロンドンにある韓国大使館は来月5~7日に予定された朴大統領の英国国賓訪問を控えて、20人余りの記者室支援要員を募集する公告を今月10日に出した。 大使館側はインターンに10月末から国賓訪問行事が終るまでの5~10日間プレスセンターの運営と記者団支援業務を任せる計画だった。 書類選考と1次英語面接に合格した志願者40人余りは、21~22日韓国大使館で2次面接を受けた。 2次面接はS書記官など大使館職員2人が志願者を3~4人ずつに分けて別途事務室で質問する方式で行われた。
この過程でS書記官は複数の志願者に「去る訪米時のような事が起きたらどうするか」と尋ねた。 S書記官は‘去る訪米時のような事’と表現したが、ユン前スポークスマンのセクハラ事件を挙論したことであり、志願者もそのように受けとめた。 S書記官は一部の志願者が「状況によって違うと思う」と答えると「もし深刻な状況が起きたらどうするか?」と重ねて質問を投じ、「考えたことがない」と答えたある志願者には「極端な場合、そういうことが起きたらどうするか?」と尋ねるなど、最後まで返事を要求したと言う。
2次面接に参加した留学生出身の志願者は<ハンギョレ>記者に「大使館職員はセクハラ事件が起きても、何の対応もしない人を選ぼうとしているように見えた。 そんなことが起きた時‘アクション(行動)を取る’と答えたら反応が良くなかったし、最後には落ちるかもしれないというニュアンスの返答を聞いた」と話した。 この志願者は「‘ユン前スポークスマンのようなことが起きるケースがありうるので、録音機でも準備せざるをえないのではないか’という話が出回るほど志願者たちが去る訪米時のセクハラ事件を敏感に受けとめていた」と伝えた。
S書記官は<ハンギョレ>との通話で「(セクハラなど)望ましくないことが起きればどうするかという趣旨の質問であったが、事例がなかったので‘訪米事件と同じ状況が起きればどうするか’と尋ねただけだ。 志願者の瞬発力を見る目的もあった」と釈明した。 彼は「面接質問は自律的にしたことであって(大統領府や外交部などから)特別な指針を受けてしたものではない。 気分を悪くした志願者がいたとすれば謝る」と付け加えた。
チョン・ファンボン記者 bonge@hani.co.kr