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米国産牛肉から成長促進剤 検出

登録:2013-10-09 01:22 修正:2013-10-09 09:17
人間が食べれば心拍速まる
台湾で検出されるや‘後手調査'
食品医薬品安全処、同じ作業場からの輸入を中断
農林畜産検疫本部の検疫官が昨年4月、京畿道(キョンギド)広州(クァンジュ)のある保税倉庫で米国から輸入された冷凍牛肉を開封検査している。 広州/キム・ギョンホ記者 jijae@hani.co.kr

 米国産牛肉から使用が禁止された動物用医薬品が検出され、同じ作業場で生産された牛肉の国内輸入が全面中断された。 検出された医薬品は、家畜の筋肉量を増やすために使われるジルパテロールで、人体に入れば心拍数を増加させるなどの副作用がある。

 食品医薬品安全処は先月24日に輸入された米国スウィフトビーフ社の牛肉を精密検査した結果、2件(22t)からそれぞれ0.35ppb、0.64ppbの濃度でジルパテロールが検出されたと8日明らかにした。 食薬処は該当製品に検疫不合格判定を下し、この牛肉を生産した作業場に対しても輸出船積み中断措置を取った。

 ジルパテロールは家畜の体重と筋肉を増やし、成長を促進するために飼料に入れる添加剤で、人が摂取すれば心拍が速くなったり気管支が拡張される副作用が現れる。 運動選手たちが筋肉量を増やすために使いドーピング テストにかかったりもしており、畜産業者が肉の生産量を増やすためにこっそりと使う薬品として知られている。

 米国ではジルパテロール許容値が12ppbだが、我が国は残留許容基準を別に設けずに輸入肉類から少しでも発見されれば国内への搬入を許容しない。 米国はヨーロッパ連合などに比べて食料品に入る有害物質に対する基準値を概して緩く設定しているという評価を受けている。

 食薬処関係者は「最近台湾で食品消費者知識サービスネットを通じて、同じ作業場で生産された牛肉からジルパテロールが検出されたという情報を入手して、これを基に精密検査をした結果 国内に輸入された牛肉からもジルパテロールが確認された」と話した。 食薬処は米国側にジルパテロールが牛肉から検出された原因について調査を要求し、現在輸入申告待機中である米国スウィフトビーフ社の牛肉全量を対象に検査を行う計画と明らかにした。

 だが、今回の食薬処の対処は後手行政という批判が出ている。 台湾で検出されるまでは該当検査を行っていなかったためだ。 保健団体である‘健康と代案’のパク・サンピョ研究委員(獣医師)は「台湾で検出されたという情報が出てきた後、遅れて我が国も検査した。 すでに流通している製品にも同じ薬品が入っている可能性がある」と指摘した。 パク委員はまた「米国産牛肉は結局は人間の健康より利潤を目的にジルパテロールのような薬も使っていることが確認された。 該当医薬品がなぜ入ったのか、徹底的に原因を把握しなければならず、再発防止対策を用意しなければならない」と話した。

キム・ヤンジュン医療専門記者 himtrain@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/606357.html 韓国語原文入力:2013/10/08 22:35
訳J.S(1335字)

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