ソウルのタクシー基本料金が12日午前4時から3000ウォン(訳注:約270円)に引き上げられる。 現在より600ウォン上がり、距離料金も現行144m当たり100ウォンから142m当たり100ウォンに上がる。
ソウル市は2日、このような内容の料金引き上げ案とサービス改善策をまとめた‘タクシーサービス革新総合対策’を発表した。 基本料金と距離料金の引き上げ分を合わせて参酌し計算した料金引き上げ率は10.9%だ。 この他に、2009年に廃止された‘市境外料金’が復活し、コールタクシーを利用する時にかかる‘コール呼び出し料’が0~4時で1000ウォンから2000ウォンに上がる。 したがって、午前0時から午前4時の間にソウルから一山(イルサン)、盆唐(ブンダン)などソウル市外へ行くコールタクシーを利用する乗客は、料金引き上げを最も強く体感することになる。
今回のタクシー料金引き上げで、ソウル市の基本料金は他の市道に比べて200ウォン高い格差を維持することになった。 釜山(プサン)が今年1月に基本料金を2200ウォンから2800ウォンに上げるなど、全国市道は1~5月に基本料金を全て2800ウォンに上げた。 まだ料金を引き上げていなかった仁川(インチョン)(基本料金2400ウォン)と京畿(キョンギ)(〃 2300ウォン)も近い将来料金を上げる方針だと伝えられた。 ソウル市の今回の料金引き上げ率は10.9%で、他の市道(15.8~23.17%)に比べ最も低い。
今回の対策はタクシー料金の引き上げを通じてタクシー労働者の処遇を改善し、これを乗客の便宜改善につながるようにすることに焦点が合わされたという。 ソウル市が去る8月に発表した資料を見れば、茶山コールセンターに申告された交通関連嘆願の中でタクシー嘆願が74.7%を占めており、その中でも乗車拒否関連嘆願が41.8%で最も多い。 ソウル市は乗車拒否根絶のために現在4時間である乗車拒否教育時間を最大40時間に増やし、これを履修しなかった運転者は資格を制限する計画だ。 市境外料金を復活させたのもタクシーがソウル郊外地域への運行を拒否することを防ぐためと市は説明した。 市は乗車拒否過怠金を20万ウォンから100万ウォンに上方修正する改正案も提出した。
犯罪経歴者などのタクシー運行などを防ぐため、タクシー認証制を導入して運転手は指定された服装を着用しなければならないなど、乗客の不安感を減らすための方案も用意された。
今回の料金引き上げを通じて法人タクシー運転手の処遇が改善される効果も期待している。 ソウル市側は現在187万ウォン水準である月平均給与水準が211万ウォンまで上がると予想した。 また、運転者保護のためにタクシーの車内撮影が可能な防犯カメラ(CCTV)を年末までにすべてのタクシーに設置し、運転席保護隔壁も100台に示範設置する方案を準備している。
パク・ポミ記者 bomi@hani.co.kr