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"李承晩は国民英雄" "5・16に肯定的側面" ニューライト‘韓国史教科書’検定通過

登録:2013-08-30 21:04 修正:2013-08-31 11:02
教学社の‘韓国史高校教科書’

 右偏向憂慮を買ってきた教学社の高校韓国史教科書が、李承晩前大統領を "国民的英雄" と持ち上げ、5・16軍事クーデターの肯定的側面を強調するなど、保守・ニューライト観点で歴史的事件を叙述していることが確認された。

 30日、国史編纂委員会の最終検定を通過した後、パク・ホングン民主党議員が入手し公開した教学社の‘高校韓国史検定審査最終原本’を見れば、当該教科書は李承晩元大統領を "当時韓国人が最も尊敬し信頼した指導者、国民的英雄" と叙述した。 この教科書は通常の出版社とは異なり、李元大統領の外交的独立活動に別途の小さいスペースを割り当て詳しく扱った反面、李元大統領が弾圧した反民族行為特別調査委員会(反民特委)に関する叙述は貧弱だった。

 5・16軍事クーデターに対する叙述では "クーデター" という編修用語を使いながらも、当初から憂慮されていた通り肯定的叙述で一貫した。 教科書は "大統領ユン・ボソンはクーデターを認めた。 陸軍士官学校生徒も支持デモをした。 米国は直ちに政権を認めた" とし、クーデターに肯定的な偏向的事実関係だけを数え上げた。

 この教科書は朴正熙前大統領が終身執権を試みた1972年10月維新に対しても "自由民主主義の正道から外れた非常体制であると同時に独裁であった" と明示しながらも、これを "北韓の韓国共産化の試みによる緊迫した雰囲気の中でなされたこと" と説明するなど、不可避性を強調し独裁の深刻性を希薄にさせる態度を見せた。

 教学社版教科書を代表執筆した著者らは、保守・ニューライト指向に分類され、彼らが韓国史教科書を執筆するという事実自体が議論になってきた。 イ・ミョンヒ韓国現代史学会2代会長(公州(コンジュ)大教授)は、ニューライト指向の団体である自由教育連合代表を務めており、クォン・ヒヨン韓国現代史学会初代会長(韓国学中央研究院教授)は他の出版社の韓国史教科書が "スターリン-金日成-パク・ホンヨンに現れる情勢認識に立っている" として思想論争を提起し論難を起こした経緯がある。

キム・ジフン記者 watchdog@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/601573.html 韓国語原文入力:2013/08/30 20:28
訳J.S(1048字)

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