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院長は "堂々とやれ" と言ったが、職員たちは隠密に‘姑息な手’

登録:2013-08-27 21:49 修正:2013-08-28 06:56
検察・警察‘国家情報院 不法’追跡器 IP変造など‘露見’を避けるため‘細心な活動’
検察、智恵を絞って追跡…‘困難な過程’ウォン・セフン公判で公開
国家情報院の大統領選挙介入および世論操作を指示した疑いなどで起訴されたウォン・セフン前国家情報院長に対する初公判が26日午前、ソウル瑞草区(ソチョグ)のソウル中央地裁で開かれた。 拘束収監中のウォン前院長の姿はこの日公開されなかった。 写真はウォン前院長が去る16日午後、ソウル汝矣島(ヨイド)の国会で開かれた‘国家情報院コメント疑惑事件などの真相糾明のための国政調査特別委聴聞会’に出席するために国会に到着し法務部の護送車両から降りる姿だ。 ニュース1

 "寝ぼけてないで、やるべき仕事を堂々とやれ" ウォン・セフン(62)前国家情報院長は昨年8月頃に行なわれた心理戦団会議の席でこのように話し、インターネットに政治的掲示文およびコメントを載せた心理戦団を督励した。 だが、国家情報院の職員らは、身元と活動がばれないようあらゆる手法を使った。 事件の捜査に入った警察(ソウル水西(スソ)警察署)と検察は智恵を絞って彼らの犯罪を追跡しなければならなかった。 国家情報院が‘国家安保’を口実に捜査に協力せず、追撃戦はより一層困難を極めた。 その困難な過程の一部が、ソウル中央地裁刑事21部(裁判長 イ・ポムギュン)審理で26日に開かれたウォン前院長の公職選挙法および国家情報院法違反事件初公判の書証調査で公開された。

 国家情報院心理戦団職員らと民間人助力者らはIP追跡を避けるためにIPを変造するプログラムを使った。 ところが、この変造プログラムがむしろ身分がばれる契機となった。 警察は国家情報院職員キム・ハヨン(29)氏の民間人助力者であるイ・某(42)氏が、サイバー活動を行なう時にIP変造プログラムを使ったことを確認した。 このプログラムを使うには、プログラムの運営会社であるS社のインターネット サイトに加入しなければならなかった。 警察はこのサイトへ会員加入する時に使った情報を確認したが、加入者がイ氏ではなくイム・某氏であった。 イム氏は心理戦団安保3パート長イ・某氏の義理兄弟であることが判明した。 安保3パート長が国家情報院職員と民間人助力者が使えるよう義理兄弟の名前で加入しておいたものだった。 このようにして安保3パート長の存在が確認された。

 国家情報院職員がサイバー活動をする時に使ったIDを追跡する過程も容易ではなかった。 警察はキム・ハヨン氏のコンピュータから復旧したテキスト ファイルを基に、ID66個を探し出した。 キム氏は警察の調査で66個中の11個だけを自身が使ったと述べた。 しかし警察はキム氏が否認するIDの内17個のIDが互いに密接な関係があることが分かった。 裁判長が 「どんな根拠で関連性があることを確認したか」と尋ねると、検察は「キム氏がインターネット サイトに加入認証する時、特定電子メールアドレスを書いたことを確認し、加入後に生成されたIDに‘11’という部分が重なっていたりパスワードが同一だったりした。 特異なインターネット接続アドレスも同じだった」と話した。

 警察はまた別の国家情報院職員イ・某氏が、ニックネーム‘星の光月の光日の光’で‘今日のユーモア’サイトに接続した記録を見つけたが、接続IPが国家情報院本部であることが確認された。 検察は「これを基に職員1人ではない組織的活動だということを確認した」と話した。 警察は国家情報院職員が活動したと見られるIP 539個を確認・追跡し、91ヶ所のインターネット サイトを押収捜索した。 検察は 「警察は陳述拒否権を行使する国家情報院職員を相手に長期にわたりようやくIDを見つけた」と話した。

 国家情報院職員は借名携帯電話、借名インターネット サイト加入だけでなく、借名口座まで活用していた。 検察は外部助力者イ氏が活動費を支給された口座を確認し、口座追跡を進めたが口座はイ氏の姉の名前で作られていた。

イ・ジョンヨン記者 xingxing@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/601111.html 韓国語原文入力:2013/08/27 20:12
訳J.S(1614字)

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