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文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁 死後1年、統一教は?

登録:2013-08-25 06:52 修正:2013-08-25 07:54
日本人信徒 焼身‘教団内紛’と関連か 関心
‘王子の乱’後、息子ら失権失い 夫人が教団率いる
23日午前10時、京畿道(キョンギド)加平(カピョン)の天正宮で開かれた文鮮明総裁1周忌追悼式. 写真 統一教提供

 統一教教祖だった文鮮明総裁の1周忌に参席するために来た日本人女性信徒が焼身を試み3人が火傷を負い病院に入院した事件により、再び統一教に世間の関心が集まっている。

 現在、焼身を試みた女性が重態なので、なぜ焼身を試みたのか正確な原因は明らかになっていない。 統一教関係者たちは焼身女性がうつ病を病んできた点を上げ、個人的な心理問題に起因する可能性が大きいと話している。

 しかし、文総裁の生前から実権を巡り、母子間、兄弟間に紛争があったので今回の事件も内紛と何らかの関連性があるのではという点に関心が集まっている。 焼身事件が発生した京畿道(キョンギド)加平(カピョン)は統一教の本部格である天正宮がある所だ。 23日午前10時、文総裁の1周忌追悼式には国内外の信者2万人余りが参加した。 前日に焼身を試みた50代の女性も文総裁の追悼式に参加するため日本から来た信徒6千人余りの中の1人だ。

統一教では絶対的な教祖であった文総裁が死亡した後、権力地図に少なからぬ変化があった。

 統一教は文教祖が昨年92才で死亡する前、事業側の後継者は四男ククチン(43)氏に、宗教側の後継者は七男ヒョングジン(34)氏と整理された。

文鮮明総裁 卒寿祝祭での文鮮明総裁と韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁夫婦

昨年ガラスの棺に安置された文鮮明総裁の遺体参拝に訪れた追慕客

 統一教では文総裁の息子の中で教団主流であった四男ククチン、七男ヒョングジン氏側と三男のヒョンジン氏側が正面から対立し、いわゆる‘王子の乱’が起きた。

 代表的なのがソウル汝矣島(ヨイド)の国際金融業務地区用地にある土地4万6465㎡を巡る紛争だ。 三男ヒョンジン氏側は去る2005年施工社であるY22プロジェクト金融投資(以下Y22プロジェクト)と99年に地上権使用契約を締結し、これに伴い、この敷地に地上53・69階建てのオフィス用ビル2棟と地上6階のショッピングモール、30階建てビジネスホテルなどを作るパークワン工事が進行された。 しかし、ククチン氏が文総裁の意によりヒョンジン氏を相手に汝矣島(ヨイド)の地上権売却反対訴訟を提起した。 しかし教団主流であるククチン氏側が1,2審で敗訴した。 この過程で去る3月、統一財団理事会がククチン氏の解任を決めたと言う。

 文教祖の死亡後、四男と七男も実権から排除され、文教祖の夫人である韓鶴子(ハン・ハクチャ)(70)総裁が実権を掌握し、側近を要職に配置して教団を運営している。

 ククチン氏は去る3月、統一財団理事長兼統一グループ会長職を投げ出し、米国に戻って自身が所有する銃器会社の経営に専念している。 七男ヒョングジン氏も昨年9月末‘統一教韓国総会長’の座から退いた。 彼は‘統一教世界会長’という名目上の肩書を持っているが、現在はニューヨークで環境の勉強をしていると伝えられた。

 三男ヒョンジン氏は現在、統一教と関係を持たずに別に米国シアトルに本部を置く非営利国際機構であるGPF(グローバル ピース フェスティバル)財団理事長として国際的なNGO活動に専念している状態だ。

統一教の本部である京畿道(キョンギド)加平(カピョン)の天正宮

金正恩 北韓国防委第1委員長が統一教 韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に贈った豊山(プンサン)犬の雄雌一組

 したがって宗教・企業・財団などすべての実権を掌握した韓総裁が、ムン総裁を継ぐ教祖として統一教を率いている。 統一教で韓総裁は、‘真のお父様’と呼ばれた文総裁と同格の‘真のお母様’と呼ばれている。 韓総裁の周辺には七男ヒョングジン氏の後任として統一教韓国総会長に就任したヤン・チャンシク(60)前米国総会長と四男ククチン氏の退陣後に統一財団理事長を務めたパク・ノヒ(72)ユニバーサル文化財団副理事長が布陣している。

 韓総裁中心の統一教は、文教祖の語録編纂作業を進めている。 また、統一教が主導した合同国際結婚を通じて誕生した多文化家庭が国内5万家庭の内の2万家庭に及ぶとして、多文化家庭の子供を助けるための奨学基金1千億ウォンを作っている。

 一方、文総裁の1周忌には北韓金正恩 国防委員会第1委員長が追慕メッセージを伝えてきた。 金正恩第1委員長は、昨年9月に文総裁が死亡した時も弔電を送り‘祖国統一賞’を授けた。 また、当時北韓を訪問した葬儀委員長 七男ムン・ヒョングジン統一教世界会長に弔詞を伝達し、豊山(プンサン)犬 雄雌一組をした総裁に贈りもした。

 平安北道(ピョンアンブクド)静州(チョンジュ)が故郷である文総裁は、1991年に北韓を訪問し金日成主席と会い、1994年には金剛山(クムガンサン)国際グループを創立し、1998年には金剛山遊覧船観光事業を推進した。 また、2000年には北韓に対する人道的支援などを目的に統一教系列の団体である平和大使協議会を作り、‘自動車経済協力1号’として知られた平和自動車を設立した。 チョ・ヒョン宗教専門記者 cho@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/600636.html 韓国語原文入力:2013/08/23 20:02
訳J.S(2310字)

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