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生前も家族間で訴訟…教団、財産を巡る争い拡大へ

https://www.hani.co.kr/arti/society/religious/549941.html
原文登録 : 2012.09.03 18:49 修正 : 2012.09.03 21:48

統一教の後継はいかに?
教団は七男の文亨進氏、ビジネスは四男の文國進氏に
総裁は夫人…分権型支配体制

文鮮明(ムン・ソンミョン)総裁の逝去で統一教財団の今後と後継の構図に関心が集まっている。息子と夫人などによる家族世襲体制となるだろうとの見方が優勢だ。

文鮮明教祖が務めていた総裁の座は夫人の韓鶴子(ハン・ハクチャ)氏が引き継ぐと思われる。しかし、強力なカリスマを持った文総裁の生前の一人中心権力体制は息子たちの分権型支配体制に変わる予定だ。
統一教は宗教部門の「統一教会」とビジネス部門の「統一グループ」に分けられる。統一教では「194カ国に300万人あまりの信者がいる」と主張している。また、ビジネスは韓国国内の一和、龍平リゾート、統一スポーツ、ユニバーサルバレー団、リトルエンジェルス、鮮文大学を始めとして全世界に50あまりの企業を所有している。

両部門の後継の公図は既に決められている。

教団の後継者は7男6女の末の息子の文亨進(ムン・ヒョンジン)(34)統一教世界会長だ。彼は29歳の時に後継者に指名されて、2008年に世界会長に就任した。

文会長はアメリカハーバード大学哲学科で比較宗教学を先行した。在学中に仏教に心酔して頭を丸めて袈裟を着て学校に通ったこともあった。また、ダライ・ラマと曹渓宗の総務院長だった法長師、曹渓宗の宗正の法傳師など仏教界の元老と接触した。このため、文総裁がメシアを自称してカリスマで教団をリードしてきたのと異なり、文会長は東洋思想を加味して統一教を変貌させるという観測も出ている。また、さらに体系的で合理的な運営方式確立を図るものと思われる。彼は世界会長に就任して韓国国内の430あまりの教会を200あまりに統廃合した。ソウルの場合、龍山(ヨンサン)の本部教会を中心に体系を再整備した。

一方でビジネス部門の後継者は四男の文國進(ムン・グクチン)(42)氏だ。彼は統一教財団理事長、統一グループ会長に就任した。長男と次男が既に他界しており事実上の長男役だった三男の文顕進(ムン・ヒョンジン)(43)氏は、文総裁のメシア論について異見を持っていたため後継者争いで後退したものと伝えられている。

統一教では文総裁の生前から家族間での訴訟合戦が起こり、今後の教団組織と財産をめぐって争いが少なくないだろうという見方が出ている。既に四男の文亨進氏が会長に就任している統一教世界財団(UCI)グループ系列のワシントン・タイムズ航空側が文亨進氏の母親で文総裁の夫人である韓鶴子氏が代表を務めている財団法人世界平和統一家庭連合宣教会を相手取って不当利得金など計238億7500万ウォンを返還せよと訴訟を起こした。また、ソウルの汝矣島(ヨイド)にある統一教財団の土地と建物についても文亨進氏と文國進氏との間で「王子の乱」が起きている。文総裁が生涯に渡って人類の平和と和解、統一、真の家庭をスローガンに掲げていたにもかかわらず、彼の生前に争いごとが起きた。

このような争いは統一教の組織と財産と独り占めした夫人と直系家族と姻戚など「ロイヤルファミリー」の間で起きている。統一教巨大グループの「統一性」を維持できるか楽観し難い状況であることもこのせいだ。

チョ・ヒョン記者

原文:  翻訳:Y.U