国家情報院大統領選挙世論操作および政治介入事件の核心人物である国家情報院職員キム・某(29)氏が、この事件に火がついた昨年12月11日から13日まで自身のソウル江南区(カンナムグ)駅三洞(ヨクサムドン)のオフィステルに留まりインターネット接続記録の大部分を削除していた事実が新たに明らかになった。 キム氏は当時、民主党党役員らによってオフィステルに監禁されたと主張しているが、証拠隠滅時間を稼ぐためにわざと外に出てこなかった情況が追加であらわれたわけだ。
イ・サンギュ統合進歩党議員が去る1日公開したソウル地方警察庁サイバー犯罪捜査隊の国家情報院事件調査過程録音記録を見れば、当時警察捜査チームはこのような証拠隠滅の試みをキム氏の陳述調書とキム氏のコンピュータに対する分析を通じて直接確認していた。
昨年12月15日夜10時32分になされた対話録音記録を見れば、ある捜査官が「個人用資料とドキュメント(文書ファイル),画像ファイルを確認し削除したと本人が陳述」したと話した。 彼は「そしてインターネット検索記録を削除したかは覚えていないと言ったが、まだ確認されていない」と付け加えた。
翌日の16日午後5時48分の録音記録を見れば、ある捜査官が「(コンピュータ使用記録) 1158ヶ出てきたものあるでしょう? スタート デート(インターネット接続開始記録)がないけれど、なぜないのですか?」と尋ねると、別の捜査官が「インターネット ヒストリー(接続記録)を消せばそうなることもありうるので、(キム氏が)ヒストリーを消したそうだよ」と答えた。
キム氏が‘監禁されていた’と主張する昨年12月11日から13日まで、キム氏はオフィステル内で証拠隠滅作業を始めていたわけだ。
キム氏が本人の意志でオフィステルに留まった情況は、警察庁が‘国家情報院コメント疑惑事件などの真相究明のための国政調査特別委’(特別委)に提出したキム氏の‘112申告電話’内容からも確認される。 昨年12月11日、キム氏の申告を受けた警察は「外に出てくるなら通路を開けてあげる」と話したが、キム氏は「両親と相談して再申告する」と話した後、112に再び電話をかけることはなかった。 チョン・ファンボン記者 bonge@hani.co.kr