老人福祉の最後の砦である基礎年金の枠組みを決める国民幸福年金委員会が‘公約後退’という厳しい批判の中心に立った。 基礎年金の支給対象を当初言った‘すべての老人’から‘所得下位70~80%’に縮小する方向で意見を集約した上に支給額も減らす兆しが見えるためだ。 市民社会団体は直ちに政府と国民幸福年金委の公約後退の動きを糾弾して立ち上がった。
国民幸福年金委員会は18日ソウル桂洞(ケドン)の保健福祉部庁舎で5次会議を開き、来年7月施行予定の基礎年金の支給対象として所得上位20~30%の老人を除く側で意見を集約したのに続き、金額も所得水準により差別支給する方案を議論した。
この日の会議では基礎年金を65才以上の老人の内、所得下位70~80%にだけ支給しようという意見とすべての老人に支給しようという意見が出てきた。 だが、所得上位20~30%の老人には基礎年金を支給しない側が優勢と知らされた。 これに伴い、基礎年金は所得下位70%の老人に対して支給している現在の基礎老齢年金(月最大9万6000ウォン)の支給対象と同様な範囲で支給される可能性が高まった。
支給水準については、月最大20万ウォンの基礎年金を支給しようということで意見の一致を見たが、所得水準にともなう差別支給については激論が繰り広げられたと福祉部関係者が伝えた。 月最大20万ウォンの基礎年金の満額支給対象を‘所得下位40%’にするか、所得下位60%までとするかなどを巡り意見が分かれた。
朴槿恵(パク・クネ)大統領は候補時期にすべての老人に基礎年金(月20万ウォン)支給を公約として掲げたが、大統領職引継ぎ委員会では国民年金加入期間と連係して4万~20万ウォンの範囲で差別支給する方案を出した経緯がある。 以後、国民年金加入者の逆差別論難が起き、国民年金任意加入者が脱退するなど国民不信が加重されもした。
国民幸福年金委は合わせて‘幸福年金’という名称の代わりに‘基礎年金’という名前を使うことで同意を集めた。 リュ・クニョク福祉部国民年金政策課長は「幸福という単語が特定政府を意味することになると委員が考えたようだ」とその背景を説明した。 福祉部は議論結果を土台に政府案を作り、今秋の定期国会に提出する計画だ。
委員会の議論内容がますます後退したことにより関連団体は批判の強度を高めている。 参与連帯など市民社会団体が集まって作った‘国民年金を正しく立て直す国民行動’はこの日、福祉部前で‘基礎年金公約後退糾弾大会’を開き「朴槿恵(パク・クネ)大統領の公約はもちろん、大統領職引継ぎ委員会の案より更に後退した国民幸福年金委の基礎年金議論を容認できない。 65才以上のすべての老人に基礎年金20万ウォンを支給せよ」と要求した。
国民幸福年金委の存在目的に対する論議もふくらんだ。 この日、国民幸福年金委会議に委員として参加したキム・ギョンジャ民主労総副委員長は「福祉部が国民幸福年金委の方向を‘需給対象を減らし金額も減らす方向’に誘導している感じがした」と明らかにした。 一緒に参加したキム・ドンマン韓国労総副委員長も「すべての老人に支給するという普遍性の原則を失って残念だ。 それで、もう少し客観的議論のために公聴会を提案した。 どうせ国会に行けば調整されることなのに、委員会がこのように後退させて良いのだろうか」と反問した。 ソン・ジュンヒョン記者 dust@hani.co.kr