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三星(サムスン)がA/S技能者募集、後で協力会社が採用…‘不法派遣’疑惑 濃厚

登録:2013-06-18 21:27 修正:2013-06-19 07:38
自社ホームページに数百人 募集公告
‘電子サービス協力業者 就職’明示
協力業者職員 労働環境劣悪
‘コール数’で賃金算定・延長勤労 強要
勤務車両維持費まで本人負担
一ヶ月の給与が最低賃金を下回ることも

 大規模不法派遣疑惑を受けている三星(サムスン)電子サービス(△関連記事: "三星(サムスン)電子サービス、1万人余り 事実上 不法派遣" http://japan.hani.co.kr/arti/politics/14991.html )のある協力業者で仕事をして、コンピュータ修理業務を遂行したキム・ヨンス(仮名)氏は夏のかきいれどきを控えた先月、突然働き口を失った。 会社が三星との契約が終わるや廃業してしまったためだ。 熱が発生するコンピュータと家電製品は夏に故障が多い。 普段は一日5件に過ぎない‘コール’(修理要請)が20件ずつ上がってくる。 突然、失業者になったキム氏は「茫然自失」と話した。

 キム氏が伝える三星電子サービス協力業者職員の労働環境は劣悪なことこの上ない。 週6日働き受け取る一ヶ月の給与がオフシーズンには150万~200万ウォン、シーズンには250万~300万ウォン程度であった。 一件当り平均1万5000ウォン程度を受け取るサービス手数料が給与の柱なのでゆっくり休むことはできない。

 だが、給与が全て労働者の手に残らないという点に問題がある。 修理のために動き回る車両維持費用は本人負担だ。 食費と通信費などまで合わせれば月々60万~70万ウォンがそこから抜け出る。 時々は 「修理費をなぜ出さなければならないのか」として払おうとしない顧客もいる。 受け取れなかった修理費は本人が抱え込む。 キム氏は各種の費用を減らして一ヶ月の給与として90万ウォンを受け取ったこともある。 今年の最低賃金(101万5740ウォン)にも至らない金額だ。

 反面、超過労働の水準は恐ろしいほどだ。 一日10時間以上仕事をするのは基本だ。 ‘難修理’製品が当たった日には稼ぎにならず働く時間ばかりが長くなる。 休日勤務も多い。 キム氏は18日<ハンギョレ>との電話通話で「休日に一件修理すれば手数料の他に7300ウォンが追加されます。 これが休日手当てだったようです」と話した。

 民主社会のための弁護士会のクォン・ヨングク労働委員長とウン・スミ(民主党)、シム・サンジョン(進歩正義党)議員らが公開した‘三星電子サービス協力業者勤労検討’資料を見れば、下請け業者職員の大部分は常時的低賃金、強要による延長勤労・早朝出勤、年次月次休暇剥奪などの高強度労働に苦しんでいた。

 勤労契約書は "甲(協力業者)は乙(労働者)に時間外勤労を指示することができ、乙は事情がない限り同意する" と釘を刺している。 クォン・ヨングク弁護士は「協力業者が三星電子サービスの偽装請負形態なので、労働者も搾取勤労構造に露出せざるをえない」として「賃金算定基準からして勤労時間でない‘コール数’なので、勤労時間制限に関する勤労基準法規定自体を形骸化させている」と話した。

 三星電子サービスは先月にも大規模な協力業者職員を直接選抜していたことが明らかになった。 協力業者の経営実体がますます曖昧になる点だ。 三星は先月3日、自社ホームページを通じて携帯電話機修理教育生 数百人を直接募集し、技術教育を受けさせた後に最終合格者も選抜した。 教育生募集公告を見れば、志願者は‘三星電子サービス教育生募集ホームページ’でIDを受け取り、身上明細などを記入した志願書を提出して、選考結果もまた三星で確認する。 最終合格者は三星電子サービス社内教育場で3ケ月間にわたり訓練手当てと宿泊が提供される合宿教育を受ける。 公告の一番下には、代わりに‘教育過程終了者に限って三星電子サービス協力会社に就職’すると記されている。 このような採用方式は10年を超えて続いてきたと見られる。

 キム氏とともに解雇されて、三星電子サービスを相手に勤労者地位確認および復職訴訟を提起する計画であるイ・ヒョンチョル(仮名)氏は「事実上、三星電子サービスで仕事をすることになると知っている人もいて、就職詐欺ではないのかという話をしたりもした」と話した。 イ・ジョングク、イム・インテク記者 jglee@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/592378.html 韓国語原文入力:2013/06/18 20:52
訳J.S(1928字)

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