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会談提案・中止、6日間 いったい何が

登録:2013-06-12 22:11 修正:2013-06-13 08:36
北、会談提案…南、長官級 肯定的回答 一瀉千里
17時間 実務接触 合意文出せずに異常兆候

キム・ヤンゴンを送らないと見るや
次官級にして正面対抗 結局中止

虚しく撤収 南北当局会談が中止され、会談が開かれる予定だったソウル弘恩洞(ホンウンドン)のグランドヒルトンホテル職員が12日会談場に置いたテーブルや椅子などを包装し移動している。 キム・ジョンヒョ記者 hyopd@hani.co.kr

 去る6日、北の‘突然’南北会談提案から11日の中止に至るまでの6日間は、南北間に横たわる不信の幅と深さがどれほど大きいかを新たに悟らせた日々であった。 破綻の背景が議題など‘内容’でなく代表団首席代表の‘格’(級)を巡る神経戦であったということは、より一層悲劇的という評価を受ける。

 短いが多くのことを含んだ今回の南北対話‘ハプニング’は、去る6日北の突然な当局間会談提案から始まった。 昨年12月、北の長距離ロケット発射から始まった韓半島緊張状況が突然対話局面に転換された。 4月開城(ケソン)工業団地運営が中断された後、南韓の当局間会談提案を無視してきた北が一日で態度を変えたことだった。 さらに北韓は南が要求した開城工業団地問題を越えて金剛山(クムガンサン)観光再開、離散家族対面、民間交流、南北協力など南北関係全般を扱おうという破格の提案を投じた。

 北韓の柔軟ジェスチャーは韓半島情勢を対話局面に切り替えるという試みと解釈された。 7~8日に開かれる米-中首脳会談を翌日に控えて出てきたことであるのに加え、先月24日チェ・リョンヘ北韓軍総政治局長が習近平中国国家主席に会って「韓半島の非核化は逆らいえない大勢」という話を聞いて、 「6者会談など多様な形式の対話を望む」と答えた後に出てきたことだったためだ。

 韓国は直ちに受け入れた。 リュ・キルジェ統一部長官が当日夜 「長官級会談を12日にソウルで開こう」として受け、北韓は翌日に本会談のための「実務接触を9日開城で開こう」と応じた。 前例のない速度であった。 北韓の態度も柔軟だった。 6日の会談提案時には、時間と場所を 「南が便利なように決めなさい」としたし、南側が7日の実務接触場所を開城の代わりに板門店(パンムンジョム)に変えようと修正提案したことに対しても翌日に文句なく受け入れた。 そして、その間に米国カリフォルニアで会った米・中首脳は北韓の核保有を認定できないという強硬な立場を再確認した。

 北韓の‘度量が大きい歩み’は長くは続かなかった。 9日チョン・ヘソン統一部統一政策室長とキム・ソンヘ祖国平和統一委員会(祖平統)書記局部長を首席代表にした南北実務接触代表団は、板門店で会うやいなや明確な異見を示した。 朝10時を少し過ぎて始まった交渉は、翌日の午前4時まで8回に及ぶ首席代表会議と2回の全体会議を開くマラソン会談になったが、ついにいくつかの争点で間隙を狭めることに失敗した。

 南北は実務接触で‘12~13日に会談を持つものの、名前を南北当局会談とする’、‘北側代表団は京義(キョンウィ)線陸路で移動する’という内容には合意した。 しかし首席代表の格を巡ってはぶつかった。 ‘北側の首席代表としてキム・ヤンゴン労働党統一戦線部長を送れ’という南韓の要求を北韓が拒否したのだ。 結局、韓国側発表文は首席代表を‘南北問題を責任をもって協議・解決できる当局者" としたし、北韓は "上級(長官級)当局者" とそれぞれ別に表現した。

 それでも南北は決裂宣言をせずに10日未明、それぞれが便利なように実務接触結果発表文を発表して‘縫合’した。 しかしこの問題は結局、お互いが相手方の態度変化を促す時間稼ぎ性格の‘同床異夢’だったことが判明した。 大統領府高位関係者は10日夜、朴槿恵(パク・クネ)大統領主宰の外交安保長官会議が終わった後に記者たちと会い「首席代表の級が合ってこそ信頼が芽生えられる」としてリュ・キルジェ統一部長官の対話相手にキム・ヤンゴン統一戦線部長を再度要求した。

 大統領府の立場が再確認されるや統一部の立場も強硬になった。 統一部は北韓がキム・ヤンゴン部長を首席代表として送らないならば、南側首席代表も次官に格を下げると暗示した。 数人の専門家らが 「この間、北が送りだした‘内閣責任参事’が長官級ではないので、統一戦線部長が直接出てこいと要求するのは無理」と指摘したが、矢は弓を離れた後であった。

 会談前日である11日午後1時頃、北韓は大統領府の強力な要求にもかかわらずカン・ジヨン祖平統書記局局長を首席代表として通知した。 これに対抗してわが方はキム・ナムシク統一部次官を首席代表として通知した。 北韓は首席代表の級が長官ではないとして異議を提起したが、韓国の通知は最後通告だった。 結局、北韓は代表団派遣を保留すると通知し、2年4ヶ月待ち望んだ会談に対する期待は水の泡となった。

 過去の政府で対北韓関連部署で仕事をしたある要人は「議題や内容ではなく自尊心のために起きた決裂なので、かえって今後を展望するのが容易でない状況になった」と話した。

パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/591623.html 韓国語原文入力:2013/06/12 21:09
訳J.S(2142字)

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