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朴大統領、‘国民の前’でなく‘会議室謝罪’

登録:2013-05-13 20:51 修正:2013-05-14 00:06
13日午前、パク・クネ大統領の主宰で大統領府で開かれた首席秘書官会議で、辞意を表明したイ・ナムギ広報首席の席(一番前)が空いている。 大統領府カメラマン団

 朴槿恵(パク・クネ)大統領が米国訪問中に発生した‘ユン・チャンジュン セックススキャンダル’と関連して13日、謝罪の意向を明らかにした。 イ・ナムギ大統領府広報首席の "国民と大統領に謝罪" (10日), ホ・テヨル大統領府秘書室長の "口が十個あっても言う言葉がない(訳注:いかに取り繕っても言い訳できない)" (12日)謝罪に続き3番目だ。 大統領府が今回の事件の波紋と国民的失望を適時に推し量れなかったために謝罪の水準と強度を毎回高めなければならなくなり、結局は大統領自身が出てくる状況になった。

 朴大統領はこの日、大統領府首席秘書官会議を主宰するのに先立ち「訪米日程末に公職者としてあってはならないかんばしくない事が発生し、国民の皆様に大きな失望をおかけしたことに対して申し訳なく考える」と話した。 朴大統領は続けて「今回のことで同胞女子学生とご両親が受けた衝撃と同胞の皆さんの心に大きな傷を差し上げたことについて心より謝罪申し上げる。 この問題は国民と国に重大な誤りを犯したことであり、いかなる理由と陳述があろうと関係なく一点の疑惑がないよう徹底的に事実関係を明らかにする」と約束した。

 朴大統領が直接‘申し訳ない’、‘心より謝罪申し上げる’という表現を使ったことは就任以来初めてだ。 組閣過程で‘疎通なき人事’に対する批判世論が高まった時も、主要公職候補者らが続々と落馬した時も、朴大統領が直接に謝罪という言葉を口にしたことは一度もなかった。 それだけ今回の事案の重大さを深刻に受けとめているという意だ。

 朴大統領は謝罪とともに公職規律の確立に乗り出す意向を明らかにした。 彼女は「今回の事件を契機に秘書室など大統領府職員の公職規律をきちんと立て直すだろうし、今後こういうことが起きれば関連首席も全員が責任を負わなければならない。 大統領府だけでなくすべての公職者が自身の身の振り方を点検し自ら姿勢を正す契機になるよう願う」と話した。

 大統領府関係者は「大統領が震怒した。 激しい叱責が下った」と表現した。 一度使った人はあまり交替させないのが朴大統領のスタイルだが、今回はイ・ナムギ広報首席の辞意を差し戻さないことにしたこともこのような雰囲気を良く示している。 ホ・テヨル秘書室長も大統領府秘書室職員に送る要請文で「今後、大統領府職員の不適切な言動に対しては地位の上下を問わず‘徹底した非寛容原則’を守る」と警告した。 全大統領府次元で引き締めに乗り出したわけだ。

 しかしこういう‘事後約処方’が国民の失望感と虚脱感をどれくらいなだめられるかは不透明だ。 朴大統領の発言には、今回の事態の根本原因になった自身の‘独断的な人事スタイル’に対する省察と反省が入っていない。 与野党そろって否定的だった世論を押し切って、ユン スポークスマンの任命を強行したことがこのような結果を産んだとの指摘にも関わらず、朴大統領は自身の‘疎通なき人事’について依然として沈黙を守った。

 謝罪のタイミングと形式に失望したという指摘も出ている。 朴大統領の謝罪は事件発生事実が知らされて4日後に出てきた。 イ・ナムギ広報首席(10日), ホ・テヨル秘書室長(12日)の謝罪でも世論悪化を防ぎ難いと気がついて、一歩遅れて謝罪に乗り出したわけだ。 その間にユン前スポークスマンが反論記者会見をして、大統領府が彼にとって致命的と言える調査内容を流出させながら世論は手のほどこしようもないまで悪化した。

 朴大統領は政府スタート直後、政府組織法改正案通過が遅れると対国民談話を自ら要望して精一杯にトーンを高めた。 反面、今回は国民の前に直接出て来る代わりに会議席上で遺憾の意を明らかにするという消極的な形式を取った。 世論の推移を更に見守らなければならないという話が出るのもそのためだ。 ソク・ジンファン記者 soulfat@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/587230.html 韓国語原文入力:2013/05/13 20:12
訳J.S(1746字)

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