最悪の危機に陥った韓半島情勢を安定させるためのパン・ギムン国連事務総長の動きが感知されている。 北韓の威嚇が続く反面、韓国と米国、中国など関連国家が事態解決の糸口を見つけらずにいるため国連が仲裁者として出ようとしているのではないかという分析が出ている。
国連と米国ホワイトハウスは5日(現地時間)午後、同時に声明を出し「パン・ギムン国連事務総長とバラク・オバマ米国大統領が11日ホワイトハウスで会う予定」と発表した。 二人が2者会談を行なうのは2011年2月末以来のことだ。
今回の出会いでは韓半島問題が議論されるものと予想される。 国連は「広範囲な長期的国際懸案だけでなく、緊急な懸案を議論するだろう」と発表し、ホワイトハウスも「シリア危機を含む核心イシューに関し議論することになるだろう」と明らかにした。
パン総長は6日には王毅 中国外交部長に電話をかけ韓半島の緊張緩和に協力を要請したと<新華社通信>等の中国言論が伝えた。 パン総長は 「韓半島の緊張局面を憂慮をもって鋭意注視している。 緊張局面が早く解決され統制不能の事態に進まないことを願う」と話した。 これに対し王毅 部長は 「いかなる状況でも対話で問題を解決すべきで、韓半島非核化と平和安定を維持しなければならない」として「中国はどちら側にも挑発的な言動に反対し、中国の門前で事件が起きることを容認しない」と話した。
パン総長がこのように乗り出したのは、韓・米と北韓間の緊張局面が5ヶ月にわたり続いているが、対話の兆しさえ見えない事情を考慮したものと見られる。 国際紛争の仲裁義務がある国連事務総長として、北韓に特使を送るなどの方案も検討できるものと見られる。
パン総長は最近の韓半島状況を非常に深刻に認識しており、対話を通じた事態解決を模索してきた。 彼は去る2日、ヨーロッパの小国であるアンドラで「疎通の不足で悪化している現状況が誰も願わない事態を招くことになるので、状況を落ち着かせなければならない」として、対話に乗り出すことを促した。 続けて4日には、スペイン マドリードで彼は「核脅威はゲームではない。 非常に深刻だ」として当事国に「状況を落ち着かせ対話に乗り出すよう」話した。
これと共に北韓が5日 平壌(ピョンヤン)駐在の各国外交官たちと共に国連など国際機構にも撤収を勧告した点も影響を及ぼしたものと見られる。 現在、北韓には36人の国連職員が派遣されている。
一方、キム・ジャンス大統領府国家安保室長はこの日「対話を恐れはしないが、(現情勢が)危機だからとして生半可な対話を試みるつもりはない」として「政府は国民の安保不安感を増幅し、米国の特使または、中・ロの仲裁、韓国の対話提案などを誘導しようとする北韓の意図を正確に看破し対処している」と明らかにしたとキム・ヘン大統領府報道官が伝えた。
ワシントン・北京/パク・ヒョン、ソン・ヨンチョル特派員、ソク・ジンファン記者 hyun21@hani.co.kr