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‘フッ酸流出’三星(サムスン)電子、安全法規 1934件 違反…対国民謝罪

登録:2013-03-03 21:37 修正:2013-03-03 22:54
労働部特別検査で‘総体的不良’
排気施設 未設置・保護具 支給不備
危険物質 協力業者に任せ管理不良
事業主 司法処理 予定…罰金 2億
代表理事 "緑色企業 申請 自主撤回"
国立科学捜査研究院と環境部、京畿道(キョンギド)消防災難本部などで構成された合同鑑識班が29日京畿道華城市(ファソンシ)の三星(サムスン)電子半導体工場で現場鑑識をしている。 この工場で去る27日午後、フッ酸ガスが漏れ出てバルブの修理作業をしていた協力業者職員1人が亡くなり4人が負傷した。 華城/ニューシス

 去る1月、有毒物質であるフッ酸漏出で5人の死傷者が発生した三星(サムスン)電子華城(ファソン)工場が、産業安全保健法に2000件近く違反するなど、安全・保健管理が総体的に不良だったことが確認された。 クォン・オヒョン 三星電子代表理事は対国民謝罪文を発表した。

 労働部は「先月4~25日、三星電子華城工場を特別監督した結果、1934件の産業安全保健法違反が明らかになった」と3日明らかにした。 労働部は違反事項の中で712件については事業主を刑事立件し、143件について2億4938万ウォンの過怠金を賦課する予定だ。 安全措置が不備な機械・器具など101ヶは即刻使用中止するようにした。

 刑事立件の対象になった違法事項としては、三星電子華城工場が有害化学物質を扱う化学物質中央供給室などに毒性物質を安全に中和させる排気施設を設置していなかったことが代表例だ。 労働部は「6ヶのライン中、2ヶのラインだけに毒性物質を中和させる排気施設が設置されていた。 今回の事故が起きたラインには排気施設がなく、漏れ出たフッ酸を送風機を利用して外に送りだしたようだ」と明らかにした。 防毒マスクなど保護具の支給・使用が不備だった点も刑事処罰の対象になった。

 三星電子はまた、危険物質を協力(下請)業者に預け、管理をおろそかにしていたと調査された。 ガス供給室や化学物質中央供給室などの管理を協力業者が行っていたが、三星電子の職員1人が82ヶの協力業者を担当し、安全保健協議体会議などをきちんと運営していなかった。

 この点については労働部も非難を避けることが難しい状況だ。 国会環境労働委員会所属ウン・スミ議員(民主統合党)が労働部に提出させた資料を見れば、政府は下請けが禁止された有害物質の範囲を拡大するための会議を、最近9年間ただの一度も開いておらず、有害物質を管理している下請業者の実態も全く把握していなかった。 労働部関係者は「有害・危険性が高い作業は請負を禁止する内容の制度改善をする」と話した。

 労働部は華城工場だけでなく器興(キフン)・温陽(オニャン)にある三星電子の他の半導体事業場も外部専門機関による安全・保健診断を受け、改善計画を樹立するよう要求する方針だ。 労働部は協力業者に対する監督も併行して行ったが、労働者に保護具を支給していなかった事業主1人を刑事処罰し、25ヶの業者で摘発した69件の法違反事項に対して2億1665万ウォンの過怠金を賦課する方針だ。 フッ酸漏出で亡くなったパク・某(35)氏が勤めていたSTIサービスでは産業災害発生未報告など4件の違法事項を摘発した。

 これに対して三星電子関係者は「1934件の法違反事項中、80%に及ぶ1527件については特別監督期間に措置を完了した。 残りの指摘事項も短時間に措置を終える」と話した。 また、クォン・オヒョン 三星電子代表理事(副会長)はこの日謝罪文を出し「事故を防げなかった反省の意で緑色企業認証申請を撤回し、早期に環境安全業務とシステムを根本的に変えていく」と明らかにした。 三星電子華城事業場は、1998年11月緑色企業に指定され、定期点検免除など各種恩恵を受けてきたし、昨年8月には環境部に再指定申請書を出し審査を受けていた。

キム・ソヨン、キム・ジンチョル記者 dandy@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/576395.html 韓国語原文入力:2013/03/03 21:06
訳J.S(1606字)

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