京畿道(キョンギド)華城(ファソン)の三星電子半導体工場のフッ酸漏出事故と関連して、近隣の東灘(トンタン)新都市住民、京畿道議員などが参加した民官合同調査団が20日、工場内試料採取など現場調査を始めたが、三星電子側がこれを遮り住民などから抗議を受けた。
京畿道議会が与野党道議員6人、東灘など住民代表3人、環境専門家3人で設けた‘三星電子華城事業場フッ酸漏出事故真相究明民官合同調査団’はこの日午後2時頃、三星電子華城工場に現場調査をしに行ったが、三星電子側が警備員20人余りを動員し阻止した。 2時間余り対峙して民官調査団が工場内植物試料の採取を試みたが、三星電子側が拒否し失敗に終わった。
調査団は‘三星電子側が住民説明会で住民代表など民官調査団の現場調査に協力すると約束しておきながら、これを覆すのか’と抗議した。 三星電子は先月30日、東灘住民センターで開かれた住民説明会で「住民たちが願う場所のどこでもフッ酸ガス検出検査を行なう」と明らかにした経緯がある。
これに対し三星電子側は「雇用労働部特別監督、警察の捜査が進行中であるため、近い将来に真相が糾明されるだろう。 調査が多発的になされれば会社側の対応人材も深刻に不足する」と現場調査拒否の理由を明らかにした。
京畿道議会ヤン・グンソ議員(民主統合党)は「住民たちが三星側の発表と政府の調査を不信に思い、不安を感じているので、それを解消しようとする趣旨だ。 それでもこれを阻む処置を取るとは理解できない」と話した。
民官調査団はこれに先立ち三星電子に工程安全報告書などの資料を要請したが、警察の捜査を理由に相当数の資料を受け取ることができなかった。
フッ酸漏出事故で亡くなったパク・某(35)氏の直接死亡原因は‘フッ化水素酸(フッ酸)中毒死’と確認されたと京畿地方警察庁が国立科学捜査研究院の解剖検査結果を引用して明らかにした。 警察は解剖検査結果とフッ酸漏出量、事故経緯などを分析した後に来る26日頃、中間捜査結果を発表する予定だ。 華城/ホン・ヨンドク、キム・キソン記者 ydhong@hani.co.kr